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インサイダー規制、株価に影響する決算数値は管理対象範囲=金融庁指針案
2017年10月16日 / 01:27 / 1ヶ月前

インサイダー規制、株価に影響する決算数値は管理対象範囲=金融庁指針案

[東京 16日 ロイター] - 上場企業に公平な情報開示を義務づける「フェア・ディスクロージャー・ルール」(FDルール)で、企業が管理を求められる重要情報の全容が明らかになった。インサイダー取引規制の対象となる株式発行や合併の決定、主要株主の異動、業績予想の修正をはじめ、株価に重要な影響を及ぼす決算数値、中期経営計画の数値の一部、為替予約レートも対象になる可能性があるとしている。

 10月16日、上場企業に公平な情報開示を義務づける「フェア・ディスクロージャー・ルール」(FDルール)で、企業が管理を求められる重要情報の全容が明らかになった。写真は都内で2012年10月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

金融庁は、これらの内容を近く公表する指針案(ガイドライン)に盛り込み、上場企業のIR活動に過度の委縮効果が出ないよう促す方針だ。

FDルールは、上場企業が未公表の重要情報を証券会社のアナリストなど特定の第三者に伝えた場合、速やかに対外公表することを求めるルールで、今年5月に成立した改正金融商品取引法に盛り込まれた。

2018年春から導入される予定だが、改正金商法では、規制の対象となる重要情報の範囲が明確でなく、上場企業が投資家と対話する際に情報開示に消極的になるのではないかといった警戒感が、上場企業や証券市場関係者から浮上。金融庁は具体的な規制対象の範囲を検討し、同庁の作成するガイドラインで範囲を明確にすることにした。

ロイターが入手したガイドライン案では、最低限の管理が求められる情報として「インサイダー取引規制の対象となる情報および決算情報(年度または四半期の決算に関する確定的な財務情報)であって、株価等に重要な影響を与える情報」と明記された。

インサイダー取引規制の対象となる重要事実は、株式発行や合併の決定、主要株主の異動、業績予想の修正などで、金融商品取引法に列挙されている。

一方、中長期的な経営戦略や計画などについて、経営者が投資家と議論した場合、一般的にはFDルールの対象外だが、「中期経営計画の内容として公表を予定している営業利益・純利益に関する具体的な計画内容などが、投資判断に活用できる場合であって、その計画内容を中期経営計画の公表直前に(特定の第三者に)伝達する場合」(ガイドライン案)は、規制対象になる可能性があるとしている。

また、すでに公表した情報についても、企業が詳細に説明したり、補足説明を行なっても、直ちに規制対象にはならないが、為替予約レートのように、その後の数値と比較すれば、容易に業績の変化が予測できる情報が説明に含まれる場合は、FDルールが規制する重要情報に該当する可能性がある、とガイドライン案には盛り込まれている。

企業がこのガイドラインに盛り込まれた規制対象の情報を特定の市場関係者に流した場合、速やかに情報を自社のウェブサイトで公表することが求められる。

迅速に公表されない場合、金融庁は企業に公表を促し、同庁の催促にもかかわらず企業が公表を怠る場合は、改正金商法にもとづいて情報開示を求める命令が出される。

この命令に違反した場合は、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金、もしくはその両方の対象になると改正金商法に盛り込まれている。

和田崇彦 編集:田巻一彦

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