[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の108円後半。香港や中国株の底堅い動きを受けて、円はやや弱含み。対英ポンドで半月ぶり安値をつけた。
ドルは108円後半でもみあいとなった。週末に目立ったニュースもなく、前週末終盤とほぼ同水準で寄り付いた後も、一進一退が続いた。「東京時間には手掛かりとなるヘッドラインがほとんどなく、動きようがない」(外銀)という。
きょう午後3時までの取引レンジは、108.67─108.86円。市場では今年も、年間値幅が過去最低を更新するとの見方が強まっている。
動きがやや目立ったのは英ポンド。ジョンソン首相が16日付のテレグラフ紙で「今回の選挙に出馬する保守党候補635人全員が、当選すれば議会で私のEU離脱案に賛成票を投じると約束した」ことを明らかにしたことが手掛かり。
無秩序離脱リスクが後退するとの見方から、ポンドは140円後半へじり高。半月ぶり高値を更新した。
モルガン・スタンレーは17日付けのリポートで「来年の10大トレード」のひとつとして、ポンド買い/ドル売りを推奨。「第1・四半期までに秩序だった離脱プロセスが明確になって急上昇する」として、1.40ドルへの上昇を予測している。
<FRB資産、9カ月ぶりに4兆ドル回復>
米連邦準備理事会(FRB)によると、11月13日時点のバランスシートは4兆0063億ドルと、1月30日以来9カ月半ぶりに4兆ドルを回復した。
9月4日時点では3兆7220億ドルで、1カ月半で約2800億ドル増えたことになる。
FRBは、9月半ばに短期金利が高騰して以降、米財務省証券(Tビル)の買い切りや証券担保レポなどを通して資金供給を増やしている。
FRBが保有するTビルは9月4日の30億ドルから足元では669億ドルに増加した。レポ残高は9月4日にゼロだったが、現在は2096億ドルに上っている。
市場関係者は「米経済は昨年の後半をピークとして、確実に減速している。今年のGDPは2.3─2.4%程度と予想するが、来年は1.9%付近まで減速するだろう」(大手証券エコノミスト)とみている。金融政策については、前倒しで利下げしてきたこともあり、しばらくは据え置きが予想されている。
ドル/円JPY= ユーロ/ドルEUR= ユーロ/円EURJPY=
午後3時現在 108.81/83 1.1059/63(訂正) 120.35/39
午前9時現在 108.69/71 1.1051/55 120.14/18
NY午後5時 108.73/76 1.1050/54 120.20/24
為替マーケットチーム