June 4, 2018 / 10:29 AM / 2 months ago

成長率引き上げへ供給強化、外国人材受け入れも 骨太原案が判明

[東京 4日 ロイター] - 政府が月内にまとめる財政運営指針「骨太方針」の全容が4日、判明した。持続的な経済成長の実現には潜在成長率の引き上げが最重要課題とし、新たな在留資格の創設などを柱に、外国人材の受け入れを加速させる。対北朝鮮政策では、すべての大量破壊兵器の廃棄に加え拉致問題を解決すると明記。日米連携の下で防衛力を大幅に強化する方針も打ち出す。

 6月4日、政府が月内にまとめる財政運営指針「骨太方針」の全容が判明した。3月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

政府筋が明らかにした。骨太原案は5日の経済財政諮問会議で提示し、与党との協議も踏まえ、15日に閣議決定する。

日本経済の現状については「成長から分配への好循環は着実に回りつつある」との見方をあらためて示す。一方で、企業の人手不足感は「バブル期以来の水準まで強まっている」と指摘。持続的な経済成長に向け、質・量の両面での人材確保とともに、技術革新を通じた供給強化で、潜在成長率を高める必要があるとの認識を示す。

具体的には、1)教育無償化や女性活躍・高齢者雇用の推進、2)人工知能(AI)やロボットなどを活用した生産性革命の実現、3)長時間労働是正を柱とする働き方改革の推進、4)新たな外国人材の受け入れ――などを掲げる。

幼児教育無償化では、認可、認可外を問わず、3歳から5歳までの全世帯と0歳から2歳までの住民税非課税世帯を対象とする無償化措置を19年10月から全面的に実施すると明記。大学などの高等教育でも、住民税非課税世帯の授業料の減免措置を拡充する。

先端技術を活用した自動運転で人手不足に直面する物流現場の効率化や、安倍政権が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向けた対策も盛り込んだ。今回、新たに外国人材を受け入れる在留資格の創設も明記し、高い専門性を有する人材と認められれば、これまで5年だった在留期間の上限を付さず、家族帯同を認める措置を今後、検討する。

外交・安全保障分野では、初めて日本で開催する来年の20カ国・地域(G20)首脳会議をにらみ、国際協調の強化を促す基本姿勢を打ち出す。

北朝鮮政策に関しては完全で検証可能、かつ不可逆的な方法で「すべての大量破壊兵器と、あらゆる射程の弾道ミサイルを廃棄させ、最重要課題である拉致問題を解決する」と明記。厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、日米の緊密な連携のもとで情報収集、分析機能や危機管理機能を含め、防衛力を大幅に強化する。

防衛産業の再編、統合も視野に、防衛費の効率化・強靭(きょうじん)化を図る考えも併せて示す。

骨太原案では、19年10月に消費税率を8%から10%に引き上げるとの記述を初めて盛り込んだ。一方、景気対策として住宅や自動車購入時の減税策に加えて「臨時、特別の措置を19・20年度当初予算で講じる」と明記し、各年度の予算編成時に具体策を検討する方針だ。

政権が掲げてきた基礎的財政収支の黒字化目標は、従来の20年度から25年度に先送りする。「3年間で1.5兆円増」としてきた社会保障費の抑制目安は基本方針から外し、21年度に国内総生産(GDP)比で基礎収支の赤字を1.5%程度、債務残高を180%台前半、財政赤字を3%以下とする新たな中間目標を掲げる。

山口貴也

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