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成長率、21年度は+3.7% 経済は今年中にコロナ前回復へ=政府試算

[東京 6日 ロイター] - 内閣府は6日、経済財政諮問会議に2021年度と22年度の経済見通し(年央試算)を提出した。新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進むことにより消費が持ち直すと見込む。また、海外経済の回復に伴い輸出や設備投資が増加することで、21年度の実質成長率(GDP)見通しはプラス3.7%程度と試算した。実現すれば、比較可能な95年度以来、最大の伸びになる。

7月6日、内閣府は、経済財政諮問会議に2021年度と22年度の経済見通し(年央試算)を提出した。新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進むことにより消費が持ち直すと見込む。写真は都内で2013年1月撮影(2021年 ロイター/Yuya Shino)

21年度の経済規模は、1月時点の見通しの年度平均545.3兆円から、今回の試算では同546.0兆円に上方修正した。今年中にコロナ前の19年10─12月期の水準を回復するとの見通しを示した。従来は21年度中としていた。

内閣府では「ワクチン接種の促進などもありサービス消費が回復に向かい、輸出や設備投資の着実な増加とあいまって、年度後半に回復ペースが速まる」と予想。GDPは21年中に感染拡大前の水準を回復することが見込まれる、とした。

今年1月時点での21年度GDP見通し(プラス4.0%)と比較すると上昇幅は縮小する。20年度のGDPが実績マイナス4.6%と、政府の見通しマイナス5.2%から下落幅が縮小し、対象となる基準が上がったためだ。

一方、22年度については、引き続き消費、設備投資など民需が着実に回復し、海外経済も順調に成長し、輸出もプラスに寄与すると見ている。実質成長率は2.2%程度で年度平均558.0兆円に拡大し、過去最高の経済規模になるとの試算だ。

政府は6月に閣議決定した「骨太の方針」でグリーンやデジタルなどを柱に、経済成長を支える施策を盛り込んでおり、来年にかけて、これらの投資が強く伸びると見込んでいる。

民間調査機関の見通しをまとめた「6月ESPフォーキャスト調査」では、21年度は3.6%程度と内閣府の試算値とほぼ同じ。22年度は2.6%程度で、政府支出の推計の違いから内閣府試算値に比べプラス幅が大きいと見られる。

また、22年度予算の概算要求にあたっての基本的な方針(案)については、公共事業などに充てる「裁量的経費」を21年度当初予算から削減し、グリーンやデジタルなど成長の原動力となる分野への予算に重点を置く「新たな成長推進枠」を設ける。社会保障関係費については、高齢化による増加分に相当する伸びにおさめることを目指すとしている。

経済財政諮問会議の民間議員からは、今年度から来年度にかけて政府支出が規模的に縮小していくとみられることから、財政規模の縮小自体が景気回復の足かせにならないよう経済政策運営を実施するべき、との指摘があった。

会見した西村康稔経済再生相は「予備費の活用も含めて機動的な経済運営、そして持続的な成長につながっていくように民間主導で成長軌道にのっていくように経済運営に万全を期したい」と述べた。

詳細は以下の通り。(単位:%)

20年度 21年度 22年度

実績 1月試算 今回 今回

実質成長率 -4.6 4.0 3.7 2.2

名目成長率 -3.9 4.4 3.1 2.5

民間消費 -6.0 3.9 2.8 4.0

民間設備投資 -6.9 2.9 3.8 4.2

外需寄与度 -0.6 0.7 1.2 0.4

完全失業率 2.9 2.7 2.7 2.4

(金子かおり、杉山健太郎)

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