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大荒れの円債市場、先物に投機的売り 日銀の政策修正見込む

[東京 15日 ロイター] - 円債市場が大荒れとなった。15日は日銀の政策修正を見込んだ投機的な売りが出て、国債先物が急落。取引を一時中断するサーキットブレーカーが発動される事態となった。日銀は先物に対応した国債銘柄に連続指し値オペを実施すると発表するなど対応をみせたが、急落は止まらなかった。

 6月15日、円債市場が大荒れとなった。写真は日本取引所グループのロゴ。2013年12月撮影。(2022年 ロイター/Yuya Shino)

<2日で2円92銭の下げ>

15日の現物債市場では日銀の国債買い入れオペを期待して、朝方は金利が低下したが、投機的な動きが出やすい国債先物には売り圧力が継続。中心限月9月限は2日で2円92銭の大幅安となった。市場では「日銀の政策修正を試す仕掛け的な売りのようだ」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア債券ストラテジスト、稲留克俊氏)との見方がもっぱらだ。

足元で進む円安の大きな要因は、インフレ対応で利上げを急ぐ海外中銀と、緩和政策の維持を続ける日銀のギャップだ。松野博一官房長官は15日午前の記者会見で、今週金融政策決定会合を開催する日銀に対して「政府との連携のもと必要な措置を適切に講じること期待する」と述べた。

<逆イールドカーブ、オペで対応>

市場の「圧力」に対し、日銀は国債買い入れオペで対応している。午前10時10分、国債買い入れを通告。内容は前日に予告していた通りだが、前回対比で1─3年と3─5年が約3割増、5─10年が6割増、10─25年は2倍、25年超が3倍と、オファー額は大きく増額された。

また指し値オペは、これまでの364回、365回、366回に加え、新たに7年ゾーンに当たる356回債も対象となった。国債先物の年限は、7年程度の現物債に相当する。日本国債の金利曲線は7─9年金利の方が10年金利よりも高い逆イールドカーブになっていた。

日銀金融市場局は、指し値オペについて「長期国債先物に強い売り圧力がみられるなか、チーペスト銘柄の残存期間である7年ゾーンに上昇圧力が生じ、長期金利の変動許容幅の上限を超える恐れがあることなどを踏まえ、10年物国債金利の操作目標をゼロ%程度とする金融市場調節方針をしっかり実現するよう公表した」とコメントした。

7年をターゲットにした指し値オペを受けて国債先物は一時、プラス圏に浮上したが、市場の「圧力」は止まず、まもなくマイナス圏に再び沈んだ。

<サーキットブレーカー発動、16日から日銀会合>

日銀は15日午後、チーペスト銘柄に当たる10年債356回債について、0.25%の利回りで無制限に購入する連続指し値オペを16、17日に実施すると追加で発表。日本取引所グループは一時、国債先物にダイナミック・サーキット・ブレーカーを発動し売買を一時停止した。しかし、先物の急落は止まらず、安値引けとなった。

16─17日の日銀金融政策決定会合への注目が集まっているが、日銀は動くべきではないとの指摘も市場では出ている。

auじぶん銀行のチーフエコノミスト、山下周氏は「日銀が政策修正に動いても、金利差はさほど縮まらず円安基調は変わらない。供給政策による物価高も続くだろう。世界的な景気減速が待ち受けるなら、金融緩和を続ける方が得策だ。動くメリットは大きくない」と話している。

(伊賀大記 和田崇彦 編集:石田仁志)

*システムの都合で再送します。

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