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米雇用統計:識者はこうみる

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米労働省が8日に発表した昨年12月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比14万人減と、8カ月ぶりに減少に転じた。国内で猛威を振るう新型コロナウイルスにより、パンデミック(世界的大流行)禍からの回復が一時的に失速する可能性を示唆した。

米労働省が発表した昨年12月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比14万人減と、8カ月ぶりに減少に転じた。写真は失業手当手続きを待つ人たちの列。昨年6月、ケンタッキー州フランクフォートで撮影(2021年 ロイター/Bryan Woolston)

市場関係者のコメントは以下の通り。

●感染拡大如実に反映、抑制措置が重し

<ハーキュレス・インベストメンツ(ロサンゼルス)の最高経営責任者(CEO)兼最高投資責任者(CIO)、ジェームズ・マクドナルド氏>

今回の雇用統計で、労働市場が新型コロナウイルス感染拡大状況と切っても切り離せない状態にあることが確認された。

ワクチン普及が遅れていることでロックダウン(都市封鎖)が長引き、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)などの措置を続けざるを得ない状況になっている。双方とも、中小企業と雇用市場に対する懸念材料だ。

12月は感染抑制のために米経済は活動停止を余儀なくされた。同月に雇用が減少したのは当然の帰結だった。

●数カ月は減少継続

<クナ・ミューチュアル・グループのチーフエコノミスト、スティーブ・リック氏>

12月の非農業部門雇用者数の減少は驚きではない。2021年に突入し、おそらくパンデミック(世界的大流行)の最も困難な局面にある中で、労働市場では雇用者数の減少が数カ月続くだろう。ワクチンの展開は始まっているが、少なくとも春まではわれわれが正常化に向けた措置を講じることはできず、経済もつまづき続けるだろう。

●追加刺激策への期待高まる

<米国みずほ証券(ニューヨーク)の米国チーフ・エコノミスト、スティーブン・リチウト氏>

今回の結果を受け、市場では追加財政刺激策への期待が高まるだろう。新型コロナウイルス対策に盛り込まれた家計への2000ドルの現金給付が実施される前に、新議会の下で一段の支援策が策定されるとの観測が高まるだろう。

ただ、統計の内容を見ると、過去2カ月分は合わせて13万5000人改定された。つまり、12月は差し引きでほぼゼロだったことになる。

12月の減少の大部分は政府部門だった。政府部門は通常は雇用者数の押し上げ要因となる。このため、今回の統計ではこれがサプライズの1つだった。

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