April 11, 2019 / 11:16 PM / 2 months ago

日本、景気悪化には金融緩和より財政出動で対応すべき=IMF高官

[ワシントン 11日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局のオッドパー・ブレック副局長は11日、日本の財政・金融政策について、景気への下振れリスクが顕在化した場合、消費税率10%への引き上げを延期したり一段の金融緩和を行うよりも、財政支出を拡大して対応すべきだとの見解を示した。

 4月11日、国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局のオッドパー・ブレック副局長は、日本の財政・金融政策について、景気への下振れリスクが顕在化した場合、財政支出を拡大して対応すべきだとの見解を示した。ワシントンのIMF本部で8日撮影(2019年 ロイター/Yuri Gripas)

IMF対日ミッションチーフのブレック氏はロイターとのインタビューで日本経済について、海外需要の鈍化が輸出に悪影響を及ぼしているものの、リセッション(景気後退)は回避する公算が大きいと指摘した。

また、10月に予定される消費税増税は、その影響を緩和するための軽減税率や教育無償化といった諸策によって成長押し下げ効果は限定的になると予想した。

ブレック氏は日本の景気回復が海外からの逆風で阻害される恐れがある場合、「財政政策が防御の最前線を担うべきだ」と強調。

「日本は消費税増税を延期すべきではなく、下振れリスクが顕在化した場合はインフラや社会保障向けの支出を検討すべきだ」とした。

これまで2度延期された消費税率10%への引き上げについては、景気がさらに悪化した場合は、参院選を今夏に控えて安倍晋三首相が再々延期を判断する可能性があると指摘するアナリストもいる。

ブレック副局長は日銀の政策について、超緩和的な金融政策を維持する必要があるが、財政政策と比較すると金融緩和策を拡大する余地は小さいと述べた。

「政策余地について言えば、財政政策が防御の最前線を担うべきだ」とあらためて強調した。

ブレック氏はまた、日銀は物価目標2%を維持するとともに、超低金利政策を継続する期間を明確にするなど市場との対話を強化する必要があるとの見解を示した。

日銀は昨年7月の金融政策決定会合で「当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定している」とするフォワードガイダンスを導入した。

ブレック氏は「日銀は金利と物価上昇率の関係を一段と明確化することを検討できる」とし、これによってインフレ期待が高まることが想定されるとした。

同氏は、企業の資金需要低下につながる人口の高齢化など、日本の地銀を圧迫する構造問題は、金融政策のみでは解決できないと指摘。競争ルールの見直しや地銀間の合併などが解決策になり得ると語った。

「全体で見れば日本の金融システムはかなり健全だ。銀行には十分に資本がある」とした。

「保険会社や地銀に関しては一部で脆弱性が存在する。しかしこれらはより根本的な問題だ。より根本的で構造的な問題に直面しているため、金融政策で対応できるわけではない」と語った。

*内容を追加します。

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