[東京 18日 ロイター] - 財務省が18日公表した5月の貿易統計速報によると、貿易収支は5783億円の赤字だった。自動車や液晶製造装置などの輸出が伸びた一方、原油・航空機など輸入も大きく伸び、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3カ月ぶりの赤字となった。原油価格の大幅上昇が響いた。ロイターが集計した民間エコノミストによる貿易収支の予測中央値は2350億円の赤字だった。
輸出は前年比8.1%増の6兆3233億円、輸入は同14.0%増の6兆9016億円だった。アラブ首長国連邦(UAE)向け自動車や中国向け液晶製造装置などの輸出が増加した一方、原油輸入が前年比28.6%増加、、欧米からの航空機や医薬品の輸入が増えた。
地域別の輸出入では、対米国で輸出が前年比5.8%増。自動車部品のギアボックスやエンジンが増えたが、自動車本体は減少した。輸入は同19.9%増、航空機や航空機用エンジンで増えた。
対中輸出は前年比13.9%増で、液晶製造装置や半導体の集積回路(IC)が増加。輸入は同8.6%増で、衣類などが増えた。
対欧州連合(EU)は輸出が前年比0.7%増、輸入は同12.0%増。輸入はアイルランドからの医薬品やドイツからの航空機で増加した。
*内容を追加しました。
竹本能文