[東京 24日 ロイター] - 岸田文雄首相は24日の日米豪印首脳会合後に会見し、4カ国の協力枠組み「クアッド」は「自由で開かれたインド太平洋」について議論する場であり、「特定の国を対象にしたものではない」との認識を示した。一方、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」への日本の参加については否定した。
岸田首相は、クアッドにおける中国への対応に関する質問に対し、この枠組みは自由で開かれたインド太平洋の実現に向けてさまざまな分野で実践的な協力を進めるために議論を交わす場であり、「特定の国を対象にしたものではない」と強調。その上で、東シナ海・南シナ海における一方的な現状変更の試みを含め、いくつかの地域情勢で意見交換したと説明した。
AUKUSについては、インド太平洋地域の平和と安定に貢献するものであり取り組みを支持するが、日本が入ることは「考えていない」と明言。一方、これらの国々は安全保障や防衛分野で重要なパートナーであり、個別に連携を強化していくことは進めていきたいと語った。
日本、米国、オーストラリア、インドは同日午前、クアッドの首脳会合を都内で開き、地域情勢について協議。ウクライナ情勢への懸念も確認した。
(杉山健太郎、竹本能文 編集:田中志保)
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」