〔外為マーケットアイ〕
<16:47> ユーロ115.80円付近、本邦機関投資家の買い
ユーロ/円は115.78/81円付近。夕方にかけての取引で、本邦機関投資家によるユーロ/円の買いが出たと指摘されている。ドル/円もそれに反応し、89円―89.40円のレンジ内で上下したとみられる。足元では欧州通貨が売られやすい地合いが続いており、邦銀関係者は「目先110円割れもありうる」との見方を示す。
一方、日銀の白川方明総裁の定例記者会見での発言に関し「為替介入について踏み込んだ発言が出なければ、この局面で材料にならない」(信託銀)とみられている。
<14:37> ドル89.15円付近、薄商いのなか小口の売買
ドル/円は89.10/15円付近。午後に入ってから薄商いのなか、本邦実需筋を中心とした小口の取引にとどまっているという。外銀筋は「前日海外市場で大きく動いたため、わずかに一服感が出ている」としながらも「円買いに振れやすく、ドル/円、クロス円とも上値を追いにくい展開」と指摘している。なお、日銀金融政策決定会合や声明などは「材料視されなかった」とみている。
<14:11> ラトビア首相がユーロ導入に言及、通貨ラトは5カ月ぶり高値圏
ラトビアラトは1ユーロ=0.7024/36ラト付近。足元のユーロ弱含みを受け、昨年9月以来、約5カ月ぶりの高値圏に上昇している。来日しているラトビアのゴドマニス首相は22日、ロイターとのインタビューに応じ、2012年または13年のユーロ導入を予定しているとの考えを表明した。ラトビアは昨年、経済危機で国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)から総額75億ユーロの支援を受けた。
一部のエコノミストは、通貨の切り下げがより痛みの少ない対策になると指摘しているが、首相は、エネルギー・原材料の輸入依存度が高いため、切り下げには問題があると発言。またユーロ建てで住宅ローンを借りている若い国民も多いとし、目先通貨ラトを切り下げる計画はないとの考えを示した。
EU委員会は19日、中東欧諸国の経済と財政赤字に関する見通しを発表し、世界経済の悪化は深刻化する見込みであるものの、EUに新たに加盟した中東欧諸国のユーロ導入の努力を妨げはしないとの見解を示した。欧州委員会は、これら新加盟国の経済成長率見通しを大幅に下方修正するとともに、財政赤字の一段の増加を予想。ユーロ導入の基準を満たすことがこれまで考えられていたよりも困難であることを示唆した。
また、金融危機は中東欧諸国の中でバルト3国に特に強い打撃を与えたとの見解を示した。このうち、ラトビアの成長率は09年にマイナス6.9%となる見通しで、同国経済はEU加盟27カ国の中で最も大幅に縮小すると予想されている。10年はマイナス2.4%の見込み。ただ、ラトビアのスラクテリス財務相は今週、ロイターに対し、景気の回復が2011年ごろに始まり、翌12年には通貨を切り下ずにユーロ参加基準を満たせるとの認識を示している。
<13:55> ドル89.10円付近、日銀決定会合の声明などに反応薄
ドル/円は89.10/14円、ユーロ/円は116.15/20円付近。日銀は金融政策決定会合で、政策金利の現状維持を全員一致で決定した。同時に発表された声明で、CP買い入れは総額3兆円程度とし、資産担保CPも買い入れ対象とするなどを発表した。午後の外為市場は、様子見ムードが広がっており、ドル/円、クロス円とも日銀の決定に対し足元では反応が鈍い。
<13:21> ドル89.10円付近、中川財務・金融相は介入「常に考えておかなければ」
ドル/円は89.10/15円付近。前日海外市場の取引で一時87.10円まで下落。昨年12月17日につけた安値を下回り、1995年8月以来13年半ぶりの安値を更新した。
これについて中川昭一財務・金融相は22日、金融庁内でロイターの取材に対し「急激な変動は良くないので注目している」と述べた。為替介入については「それは言わない方が良い。しかし、やるべきことはやるということは常に考えておかなければいけない」と語った。この発言の後、ドル/円は小幅に上昇した。
<11:00> ドル89.50円付近へ切り返す、短期筋の買い戻し活発化
仲値にかけて88.62円まで下落したドル/円は、公示後に89.50円付近まで再び反発。前日の大幅な下落を経て、短期筋を中心に「買い戻しが活発化してきた」(邦銀)という。一部投資家の買いが入ったとする声もあった。日経平均株価.N225は朝方に上昇して寄り付いた後、前日比91円安まで反落したが、前引けにかけて下げ幅を縮小している。ユーロ/円も114円後半へ下落した後に116円半ばへ切り返した。
<10:00> ガイトナー氏の「柔軟な為替制度運用すべき」発言が話題、日本の介入けん制観測も
市場では、次期米財務長官に指名されたガイトナー氏が21日、上院財政委員会の指名承認公聴会で為替について「米国の主要な貿易相手国は、為替レートが市場原理によって決められる柔軟な為替制度を運用することが、米国にとっても世界経済にとっても非常に重要であると確信する」と発言したことが話題となっている。ガイトナー氏が同時に、中国の為替慣行は重要な問題だと確信しているなどと発言していることから「これまで米政府が主張してきた為替政策の一般論の範囲内」(都銀)とする見方もあるが、一部ではガイトナー氏の発言が日本を念頭に置いたものでないかとの観測も出ているという。
時事通信によるとガイトナー氏の発言は、ミシガン州選出で対日強硬派として知られるスタベノウ議員(民主)の質問に対する回答。同議員が「現時点で日本が(ドル買い)介入に向けて動くことは、米景気対策の効果を実質的に奪おうとするものだ」としたのに対し、ガイトナー氏は「重要な質問ではあるが、極めて微妙な問題だ」としたうえで「懸念をどう解決していくかについて議員と共に話し合っていきたい」と応じたという。
<09:17> ドル89円付近、13年半ぶり安値から反発・買い一巡後は上値重い
午前9時現在のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点から小幅下落し89円付近で取引されている。前日海外市場でドルは一時、13年半ぶり安値となる87.10円まで下落。下落の要因が多額のオプション精算に絡む一時的な動きだったことなどから、日本時間早朝にかけて89.50円まで反発したものの、買い戻し一巡後は上値の重い展開となっている。
クロス円も同様の値動き。海外の取引で一時112.08円と2002年3月以来、ほぼ7年ぶりの安値を更新したユーロ/円は早朝に116.95円まで切り返した後、再び115円後半へ反落した。
<08:40> ユーロ/円が再び116円を割れる、域内3カ国目の格下げも重し
ユーロ/円EURJPY=Rが朝方の取引で115.90円付近へ反落。前日海外で112.08円まで下落した後、日本時間早朝にかけて116.95円まで反発したが再び上値の重い展開となってきた。ユーロは対ドルでも軟調で、海外市場で一時1.2825ドルまで下落し、昨年12月9日以来1カ月ぶり安値を更新。その後に1.30ドル後半まで上昇したが、現在は1.30ドル前半へ下落している。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は21日、ポルトガルの長期ソブリン格付けを「AAマイナス」から「Aプラス」に引き下げた。経済改革の進展の遅さと財政悪化が理由。ユーロ域内国の格下げはギリシャ、スペインに続きこの1週間で3カ国目。S&Pはアイルランドについても「ネガティブ」ウォッチの対象としている。
前日の欧州株式市場では銀行株指数.SX7Pが16年ぶりの低水準を記録した後、引けには2.5%高となって11営業日ぶりに反発。ドイツ銀行DBKGn.DEは3.9%高、仏BNPパリバBNPP.PAも1%高で取引を終えた。
<08:15> 英ポンド125.00円付近、対ドルで一時23年ぶり安値
前日海外の取引でも引き続き、英ポンドが下落。オプションに絡むドル/円での円買いも相まって、英ポンド/円は一時119円前半と史上最安値を更新、英ポンド/ドルGBP=D4は一時1.3620ドルと1985年9月以来23年ぶり安値を更新した。英景気の急速な減速に加え、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)RBS.Lが英企業としては過去最大の損失を計上するなど英系金融機関の経営不安、ソブリン債格下げのうわさなどが売りの手掛かりとなったという。
ただ英ポンドは日本時間の早朝にかけて大きく反発。対円で125.00円付近、対ドルで1.40ドル台まで値を戻した。
前日の英株式市場では、増資や国有化の可能性をめぐる懸念を背景に一時24年ぶりの安値を更新したバークレイズBARC.Lが、引けにかけて下げ幅を大きく縮小し、RBSも21%高、スタンダート・チャータードSTAN.Lが19%上昇するなど、銀行株が反発。さらに7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)関係者が21日、「通常G7会合ではドル・円・ユーロについて協議されるが、今回はポンドについても話し合われるだろう」と発言したことなどが背景になったという。
次回のG7は2月14日にローマで開催される予定。
<07:40> きょうの予想レンジはドル88.50―90.00円付近、上値重い展開か
きょうのドル/円JPY=の予想レンジは88.50―90.00円付近。13年半ぶり円高