[5日 ロイター] 米通商代表部(USTR)は5日、環太平洋連携協定(TPP)交渉に参加している米国など9カ国が、交渉への参加方針を示している日本やカナダ、メキシコ3カ国への対応を未定としたと発表した。
USTRはロシアのカザン発の声明で「(貿易)担当相はカナダ、日本、メキシコが示したTPP参加への関心をあらためて歓迎し、3カ国との個別の事前協議の進展状況について話し合った」と説明。「3カ国のTPP交渉参加に関して何ら決定はなされなかった」とした上で、事前協議は継続すると付け加えた。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合が、5日までの2日間にわたってカザンで開かれていた。TPP交渉の参加国9カ国と参加候補国3カ国は、いずれもAPECのメンバー。
USTRは「TPP交渉参加国は(昨年のAPEC会合が開かれた米ハワイの)ホノルルで各首脳が示した通り、できるだけ早期に合意に至るよう努力している」とした。
TPP交渉に現在参加しているのは、米国のほか、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、ペルー、ベトナム、マレーシア、シンガポール、ブルネイの8カ国。
USTRによると、次回14回目の交渉は来月に米サンディエゴで開かれ、できるだけ法的拘束力のある文書の作成を目指すとしている。
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