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米一般教書演説、大統領令で連邦職員の最低賃金引き上げ表明へ

[ワシントン 28日 ロイター] -オバマ米大統領は28日、一期目の就任以来6度目となる一般教書演説に臨む。与野党が激しく対立する議会を迂回し、大統領令など自らの権限で実行できる政策を総動員し、中間層の底上げに注力する姿勢を鮮明にする構えだ。

1月28日、オバマ米大統領は一期目の就任以来6度目となる一般教書演説に臨む。ホワイトハウスで27日撮影(2014年 ロイター/Larry Downing)

一般教書演説は米東部時間午後9時(日本時間29日午前11時)から始まる。

ホワイトハウスによると、オバマ大統領は新たに雇用する連邦政府の契約職員の最低賃金を時給10.10ドルに引き上げる大統領令を発表する。

賃上げ対象は新規契約、既存契約の改定分で、来年初めに施行される。主に管理人や建設労働者が恩恵を受ける。

大統領はまた、全労働者の連邦最低賃金を現行の時給7.25ドルから10.10ドルに引き上げ、その後はインフレに連動させる仕組みとする法案を承認するよう議会に要請する。

大統領はこの他、老後の生活安定や中間層向けの職業訓練に関する新たな大統領令を発表する予定。

議会承認が不要な大統領令を駆使し、共和党の反対で実現できていない政策を自身の権限内でできる限り進める考えを示す。

マクドノー大統領首席補佐官はNBCの「トゥデー・ショー」で「一般教書演説では、賃金、教育、職業訓練、ハイテク製造業、老後の生活安定などに関する具体的でかつ現実的な提案が行われる」と述べた。

オバマ大統領の任期は残り3年で、大掛かりな法案を成立させることへの熱意は事実上低下している。そのため演説では、共和党の反対で法制化が阻まれている移民制度改革への意欲をあらためて示し、開始直後は不手際が目立った医療保険制度改革(オバマケア)の推進を訴える見通しだ。

ホワイトハウス当局者は、大統領は政策課題を実現するため議会とともに取り組む考えだが、必要なら大統領令を通じて推し進める構えだとしている。

ただ議会共和党は、大統領の考えに懐疑的な見方を示している。

共和党のベイナー下院議長は会見で、大統領には連邦契約社員の賃金を引き上げる権限があるかもしれないが、対象は新規契約分のみでその影響は「ほぼゼロに近い」として、賃上げ効果に否定的な考えを示した。

全労働者を対象する包括的な最低賃金の引き上げについては、経済に打撃を与える恐れがあるとし、過去の最低賃金引き上げ時には数十万の低所得者が失業したと指摘した。

<最終的には経済問題>

オバマ大統領は昨年、移民制度改革や銃規制の法制化を実現できないまま、看板政策に掲げるオバマケアの始動ではつまづき、シリア問題でも迷走するなど、厳しい状況に置かれた。そのため今年は挽回の年にしたい考えだ。

NBCニュース/ウォールストリート・ジャーナルが同日公表した最新の世論調査によると、オバマ大統領の就任以来、米国が停滞している、もしくは暮らしぶりが悪化したとする回答は68%に上った。

また米国の状況を表す表現として「分裂している」、「問題を抱えている」、「悪化している」と言った回答が目立ったという。

一般教書演説では、まだら模様の景気回復下で中間層と富裕層との格差が拡大する中、所得格差の是正を主眼に置く見通しだ。

ニューハンプシャー大学調査センターの責任者、アンディ・スミス氏は「経済状況が大統領への信頼感を左右する。景気が良ければ、国民は大統領に対してより寛容になる」とし、「最終的には経済問題に尽きる」との見方を示した。

また一般教書演説は、11月に控える中間選挙に向けた地ならしといった点でも重要になる。民主党は上院過半数の維持と下院過半数の奪還を目指しており、大統領は候補者が選挙で訴えられる政策の方向性をこの演説で示したい考えだ。

*内容を追加して再送します。

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