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コラム

コラム:ビットコイン先物に投資するETF登場、規制緩和の分岐点に

[ニューヨーク 19日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 暗号資産(仮想通貨)の市場といえども、歩みは一歩ずつ進めなければならない。プロシェアーズは19日、米国初となるビットコインの上場投資信託(ETF)を導入した。しかし、これはビットコイン自体ではなく、ビットコイン先物に投資するものだ。

暗号資産(仮想通貨)の市場といえども、歩みは一歩ずつ進めなければならない。写真はイメージ。18日撮影(2021年 ロイター/Edgar Su)

実際の仮想通貨に投資するETFの導入は、米証券取引委員会(SEC)が、まだ保留している。規制当局の次の一歩は、プロシェアーズのETFの動向次第で決まってくるかもしれない。

ビットコインに投資できるファンドは他にも存在するが、上場株式のように一日中取引できるETF形態のビットコイン・ファンドは、今回が初。

熱心な暗号資産信奉者であれば、じかに保有できるファンドの方がうれしいかもしれない。とは言え、今回のETFは、デジタル財布などの面倒な準備なしにビットコインに投資し、取引できる新たな手段となる。

デリバティブ投資には、いくつかの利点がある。第1に、ビットコイン先物を提供しているシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は厳しく規制されている。最大手のコインベース・グローバルを筆頭とした多くの暗号資産交換所は、まだ「厳しく規制」されていないのが実態だ。

また、規制対象であるETFの枠組みの中では、暗号資産に興味はあっても警戒感を持つ投資家が、より小さなリスクで手を出すことができる。さらには、ビットコインは交換所によって価格が異なることがあるが、CME先物は一物一価だ。

ビットコイン先物は、ETFの裏付けとなるに足る流動性を備えてもいる。今年初めの暗号資産ブーム時には、1日の出来高が名目額で70億ドルを超えた。ここ数日は、1日の出来高と建玉の両方が、裏付けとなるビットコインに換算して約40億ドルで推移している。

これに対し、19日に取引開始したビットコインETFの出来高は、ニューヨークの正午時点で約6億ドルだった。リフィニティブのデータが示している。

ただ、このETFは、大きなコストを伴うかもしれない。同ETFは毎月、先物の期日が近づくたびに古い限月を売り、新しい限月に乗り換える必要があるが、通常は新限月の方が価格は高くなるからだ。

この点は、徐々に明らかになってくるだろう。また、他にも同様のファンドが導入の準備を進めている。これらの成否を決めるのは、今回のETFがビットコイン価格とうまく連動するか否かと、コストの大きさだ。

規制当局は取引が整然と始まることや、ETFのボラティリティがビットコイン先物自体より高くなる、といった警戒信号が出ないことを確かめたいだろう。万事順調に進むなら、ビットコインに直接投資するETFへの抵抗感が薄れるかもしれない。

●背景となるニュース

*プロシェアーズは19日、ビットコインに連動した初のETFを導入した。他のETF同様に一日中売買が可能で、投資家は証券会社の口座を通じて仮想通貨に投資することができるようになる。

*「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF」は、主にCMEに上場しているビットコイン先物に投資し、ビットコインに直接投資はしない。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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