for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

フォトログ:リオでコロナ急拡大、死因不明の遺体が野ざらしに

[リオデジャネイロ 21日 ロイター] - バルニール・ダ・シルバさんは、リオデジャネイロの貧困地区の路上で亡くなった。親戚や近隣住民によると、遺体はそこに30時間放置されていた。

アジアや欧州では多くの国が新型コロナの最悪期を過ぎたが、ブラジルはいまピークに向かっている。バルニール・ダ・シルバさん(62)は、リオデジャネイロの貧困地区の路上で呼吸が苦しくなり亡くなった。写真は埋葬されるシルバさんの棺。5月18日、リオデジャネイロで撮影(2020年 ロイター/Ricardo)

新型コロナウイルスで死亡した疑いがあるが、確たることはおそらく今後も分からない。新型コロナはリオのこうした貧困地区に一気に襲いかかり、数えきれないほどの犠牲者を出している。公共の支援が追い付かない状況だ。

アジアや欧州では多くの国が最悪期を過ぎたが、ブラジルはいまピークに向かっている。これまでに2万人以上が死亡。今や感染者数は米国、ロシアとともに世界で3本の指に入る。

リオにおける死者数は、人口がさらに多いサンパウロに次ぐ。病院の集中治療室は患者で溢れ、急患の受け入れ態勢は手薄になっている。

ロイターのカメラマンが近くの貧困地区アララで遺体が見つかったことを知ったのは日曜早朝。警察の取材をしている最中だった。

葬儀会社のスタッフは、シルバさんの遺体を棺に入れた。5月17日、リオデジャネイロで撮影(2020年 ロイター/Ricardo Moraes)

午前7時ごろ、現場に到着したカメラマンはシルバさんの遺体を目にした。土曜朝にここで亡くなったと、地元の人が説明する場所に横たわったままだった。そこは縦列駐車で止められた自動車と小さなサッカー場に挟まれた歩道だった。

近くのバーにいた人たちによると、シルバさんの生活は数カ月前に妻が亡くなってから破たんし始め、すぐに路上で暮らすようになった。

土曜日にシルバさんが呼吸困難を訴えたため、救急車を呼んだと地元の住民は言う。しかし、到着前に死亡したという。

新型コロナが原因ではないかとみる住民もいるが、確かなことは誰にも分からなかった。ウイルスは欧州へバカンスに行った富裕層を通じてリオに入り込み、貧しい人たちが暮らす地区へ広まった。

シルバさんが死亡した現場近くに立つ警察官(右)と葬儀会社のスタッフ。5月17日、リオデジャネイロで撮影(2020年 ロイター/Ricardo Moraes)

救急車が到着したのは土曜日の午後4時ごろ。しかし、遺体を放置したまま去っていったと住民らは言う。ロイターが確認した死亡診断書によると、救急隊員はシルバさんの死因を心停止、そして不明としていた。

市の救急サービス当局は声明の中で、遺体を撤去する責任はないと述べた。シルバさんに新型コロナの検査をしたかどうかには言及していない。

シルバさんの継息子マルコス・ヴィニシアス・アンドラーデさん(26)は翌朝、別の当局に遺体の引き取りを頼もうとした。

シルバさんの遺体を回収し終えた葬儀会社のスタッフ。5月17日、リオデジャネイロで撮影(2020年 ロイター/Ricardo Moraes)

彼は巡回中の警察官に相談した。警官は近くの警察署に連絡したものの、何も起こらなかった。

警察の広報担当者によると、刑事事件に関係のある遺体しか引き取らないという。

マルコスさんは1日電話をかけ続けた。最終的に葬儀会社が午後5時ごろやって来たと、彼は話す。「遺体を引き取ってもらえてとても安心した。でも、起きたことを考えると非常に悲しい」

翌月曜日、葬儀が行われた。継息子のマルコスさんやその母親など4人が出席し、シルバさんの棺は埋葬された。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up