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コラム

コラム:また「外れた」世論調査、投資家が今後必要な技は

[ロンドン 13日 ロイター BREAKINGVIEWS] - もう世論調査など信じない、と投資家が誓いたくなるのも無理はない。今回の米大統領選では、世論調査が前回のように、またしても共和党側の支持率を低く見積もり過ぎていた。問題は、投資家に他の選択肢があまりないことだ。2度の大統領選で明確に調査のバイアスが示された以上、投資家に必要なのは、外れる世論調査をそれでもうまく自分の味方にする技かもしれない。

11月13日、もう世論調査など信じない、と投資家が誓いたくなるのも無理はない。写真は3日、オクラホマ州オクラホマシティーの投票所に並ぶ有権者(2020年 ロイター/Nick Oxford)

大統領選の集計確定はまだ終わっていないが、世論調査業界にとって素晴らしい結果とは言えないようだ。Breakingviewsがファイブ・サーティーエイトのデータを用いて分析したところ、開票率が98%超に達した39州で、世論調査は平均6%ポイント外れている。ルイジアナ州を除くこれらすべての州で、世論調査はバイデン前副大統領よりもトランプ大統領の得票を相対的に低く見積もっていた。

ただ、反射的に「世論調査断ち」を誓っても、選挙ウオッチャーはますます窮地に立たされるだけだろう。世論調査の代替手段として真っ先に思い浮かぶのは、投資家が選挙結果を予想し合う賭け市場だ。この市場では、投資家が価格に基づいて選挙結果の確率予想を割り出すことができる。しかし流動性が比較的低い上、取引コストは高いため、金融市場よりも非効率だ。エレクトラル・スタディーズ・ジャーナル誌が2012年に実施した調査によると、賭け市場はおおむね世論調査の情報を取り込んでいるだけであり、世論調査と同じく、潜在的に間違った情報に根差している。

次に、いわゆる経済ベースのモデルがある。これは失業率や成長率などの指標を用いて勝者を予想しようとするモデルだ。直感的には、経済が好調なとき、有権者は現職大統領を好みそうに思える。しかしイエール大のエコノミスト、レイ・フェアー氏の有名なそうしたモデルは近年、大きく外すことが何度かあった。有権者の政治的見解が経済認識に反映されることの方が、その逆よりも多いのが一因だ。

結論として、選挙予想は難しく、単純にだれに投票したいかを問う調査が、やはり最良の指針なのかもしれない。従って、常に世論調査が外れる危険性を念頭に置くことさえできれば、投資家は幾分儲けられる可能性さえある。なにしろ英紙フィナンシャル・タイムズによると、ダニエル・ローブ氏率いるヘッジファンドのサード・ポイントは大統領選挙後の市場の動きを正しく当てたことで、4億ドル近い利益を上げている。今年の世論調査を吟味していれば、世論調査数字に大きな誤差があってもバイデン氏のリードは十分と言えることが示されていた。あらゆる取引と同じく、重要なのは提示されたデータではなく、投資家がそれをどう解釈するかだ。

●背景となるニュース

*12日時点で開票率98%以上の39州で、バイデン氏とトランプ氏との得票差は世論調査と平均6%ポイント違っていた。ファイブ・サーティーエイトがまとめた選挙前の世論調査平均に基づき、Breakingviewsが分析した。

*両氏の得票差が10%未満の接戦州では、世論調査と実際の投票結果との違いは平均4%ポイントだった。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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