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コラム

コラム:中国の過剰債務削減に手詰まり感 GDP予想下回る

[香港 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国の習近平国家主席が進めてきた過剰債務の削減(デレバレッジ)に手詰まり感が出ている。第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年比7.9%増と、予想を下回った。中小企業の苦境が続いていることが背景だ。

 7月15日、中国の習近平国家主席が進めてきた過剰債務の削減(デレバレッジ)に手詰まり感が出ている。第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年比7.9%増と、予想を下回った。北京で6月25日撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)

景気の回復は極めて不均一で、金融緩和が手っ取り早い解決策の一つになる可能性があるが、その場合、習主席が積極的に過熱抑制を目指しているセクターに資金が回り、再び問題が先送りされることになりかねない。

GDPはロイターがまとめた市場予想をわずかに下回った。コモディティー価格の値上がりで、企業の利益率が縮小。輸出の低迷が始まるとの懸念が浮上する中、最近の製造業調査では、中小企業の業績が見劣りしている。

政府は一般消費者ではなく、企業への支援を重視しており、消費動向はまだら模様だ。6月の小売売上高は全体で12%増加と、好調だったが、ピンポイント・アセット・マネジメントのエコノミストによると、4つの地方都市では、5月の小売売上高が異例の減少を記録した。

政府が懸念しているのは明らかだが、財政出動で問題を解決する姿勢は示していない。地方政府債に対する監視が強化される中、主にインフラ事業の資金調達に利用される新規の特別債の発行は、今年上期、前年同期の2兆2000億元(3400億ドル)の半分以下に落ち込んだ。年内にさらに発行が予定されているが、どの程度の景気押し上げ効果があるかは不透明だ。

習主席は、不動産など、金融リスクが高まっている部門の監視を強めているが、習氏を中心になって支えているのが、中国人民銀行(中央銀行)だ。人民銀行は1年以上、金利を据え置いており、その結果、ムーディーズによると、シャドーバンキング(影の銀行)資産のストックは規制強化を背景に第1・四半期に減少した。

だが、不均一な経済成長と長期的なリスクというジレンマを考えれば、人民銀行が今月9日、予想外に預金準備率を約1年ぶりに引き下げたことも、頷ける。

不動産の販売と価格は依然、高水準で、投資家の目には魅力的に映る。中国恒大集団など、不動産大手の債務問題の解消は始まったばかりだ。

中国経済は、年内にさらに失速するとの見方が多く、こうした不均一が中国の手足を縛る可能性がある。習主席が進めるデレバレッジ対策は混乱に見舞われている。2018年に景気減速を受けて、デレバレッジ対策の中断を迫られたことは記憶に新しい。

●背景となるニュース

*中国GDP、第2四半期は7.9%増に急減速 回復まだら模様

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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