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コラム

コラム:ビットコインは消滅か発展か、当局の関心が運命左右

Daniel Indiviglio

3月31日、ビットコインに当局の関心が向けられていることが、この仮想通貨の運命を良くも悪くも左右するだろう。写真は1月撮影(2014年 ロイター/Pawel Kopczynski)

[ワシントン 31日 ロイター BREAKINGVIEWS] -ビットコインに当局の関心が向けられていることが、この仮想通貨の運命を良くも悪くも左右するだろう。

米内国歳入庁(IRS)のような税務当局や世界中の金融規制当局から監視を受けるとなれば、社会インフラとつながろうとしない人々によるビットコインの使用の妨げになるかもしれない。しかし投資家もしくはデリバティブ(金融派生商品)の組成者からの興味によって、ビットコインが主要な決済手段に躍り出る可能性もある。

価値を蓄積し、オンラインで国境をまたぐ取引をするための手軽で比較的匿名性がある方法というのは、政府を信頼していない人々と、人目にさらしたくないような不正を行っている人々の双方にとって魅力がある。一方、このビットコインの世界は今もなお、不安定で透明性が低く、最近のマウントゴックス破綻に見られるように絶対安全というわけではない。

それでも真面目な投資家たちは肯定派に変わりつつある。ネットスケープ共同創設者のマーク・アンダーセン氏は先週、ツイッターでビットコインに懐疑的な著名投資家ウォーレン・バフェット氏への対決姿勢を示した。アンダーセン氏は、ビットコインの中にテクノロジーが巧みに適用されているとみなしている。それにより、送金人と受取人の双方が不正が行われたり、クレジットカード業者のような中間搾取が起きる余地がほとんどないと確信するようなネット取引が可能性になるのだという。これは非常に値打ちがあるだろう。

アンダーセン氏のベンチャーキャピタルは、コインベースなどの関連企業に約5000万ドルを出資している。

ビットコインはボラティリティが大きく、過去3カ月で700ドル超から1000ドル近くまで高騰した後に約500ドル程度に落ち込んだ。しかしこうした面でさえ、値動きが円滑になるよう修正できるかもしれない。テラ・グループは3月24日、初のビットコインのスワップ取引を組成したと発表した。

さらにビットコインをめぐる論争の大きさから各政府機関が注目せざるを得なくなっている。

先週にはIRSがビットコインは税法上は通貨でなく資産とみなすとの見解を示した。つまり無形のお金が税務当局の視界に浮上するほどの十分な実体を備えるようになったということだ。

ビットコインについては米国の商品先物取引委員会(CFTC)なども対応を議論し、欧州連合(EU)の金融監督当局は利用者に対してリスクを警告。中国の当局は投機の過熱を鎮めようとしている。

あらゆる関心がビットコインを消滅させないとすれば、ビットコインは徐々に合法化が進むとみられる。その場合は、電子決済サービスのペイパルやクレジットカード決済と並ぶようななじみ深い取引形態になる展開もあり得る。アンダーセン氏などの熱狂があっても、ビットコインの行く末はまだ定かではない。とはいえ1つはっきりしているのは、ビットコインがどちらの方向に進んだとしても、影の存在である時代が終わりを迎えたのは確実だということだ。

<背景となるニュース>

◎米IRSは3月25日、ビットコインなどの仮想通貨は税法上は通貨ではなく資産として扱うと表明した。もし資本性資産として保有していれば、納税者の損益はキャピタルロスもしくはキャピタルゲインとみなされる。

◎テラ・グループは3月24日、初のビットコインのスワップ取引を組成したと発表した。米CFTCはまだビットコインを規制対象とはしていないが、ウェトジェン委員長代行は同11日、どのように規制するか内部で議論していると語った

◎ビットコインの決済業務を行うサークル・インターネット・フィナンシャルは3月26日、1700万ドルの資金を確保し、これまでに総額2600万ドルを調達したことを明らかにした。同時にビットコインを利用する消費者向けに安全で単純化したプラットフォームを限定的に開設したとしている。

*筆者は「ReutersBreakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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