[9日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは9日、ポルトガルの格付けを「Ba3」から「Ba2」に引き上げた。将来的に一段と格上げする可能性もあるとしている。
ムーディーズのソブリン・アナリスト、キャサリン・ミューエルブロナー氏は、「国内総生産(GDP)統計をみると、回復は力強さを増しており、裾野も広がっている」と述べた。ただ、課題は山積しているとの見方も示した。
ムーディーズは格上げの理由として、財政見通しの改善を挙げた。一段の格上げもあり得るとしているものの、ミューエルブロナー氏は、格付けが引き上げられたとしても1段階のみになると予想。「投資適格級への引き上げには、成長が一段と力強さを増し、これが持続されるとの確信が必要になる」と述べた。
ポルトガルについては、スタンダード&プアーズ(S&P)がこの日、格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更。国際支援からの脱却など、財政健全化に向けた進展を評価した。ただし、格付けはジャンク級(投機的等級)の「BB」に据え置いている。
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