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空売りの価格規制を緩和、常時適用からトリガー方式に変更=金融庁

[東京 7日 ロイター] 金融庁は7日、空売りにおける価格規制の緩和など見直し案を公表した。時限措置となっていた、株の手当てのない空売り禁止や持ち高(ポジション)の報告・公表義務の恒久化も盛り込んだ。内閣府令改正案に取りまとめ、夏ごろまでに公表する。

規制の見直しは11月をめどに実施し、4月末に期限を迎える現行の時限措置はそれまで延長する。

リーマン・ショック後の市場混乱による「有事」から「平時」に移行する「出口戦略」の位置付けとなる。株価が市場取引を通じて適正価格に自律的に収れんする「価格発見機能」の発揮や、市場の流動性の向上を促す。私設取引システム(PTS)における取引も空売り規制の対象に加えることで、公正な取引の確保を図る。

具体的には、直近の約定価格以下の価格での空売りを禁止する「価格規制(アップ・ティック・ルール)」について、常時規制をかけている現行の枠組みから、前日終値と比較して10%以上低い価格に達した段階で規制が適用されるトリガー方式へと緩和する。トリガーに抵触した時点から翌日の取引終了時点までが規制対象となる。

海外では、欧州はアップティック・ルールを採用していない。米国も2007年に撤廃した後、急激な株価変動を抑制する措置として、緊急時に限定した発動を認める仕組みを再び取り入れたが、全面的に規制する日本は少数派となっていた。日本は米国と類似する仕組みに変更する。

<リーマン・ショック後の時限措置は恒久化>

一方、リーマン・ショック直後の08年末に導入されたポジション報告・公表制度の「時限」枠組みを廃止し、報告と公表を切り分ける2段階式に変更する。これまでは、残高割合0.25%以上で報告・公表の義務があったが、ポジション報告の残高割合の水準を「0.2%以上」と厳しくする一方、残高情報の公表は残高割合「0.5%以上」に緩和する。

機関投資家などの市場参加者は競合他社に自社の手口が明らかになってしまうとしてポジションの開示に消極的な一方、不正取引監視の観点からの報告範囲拡大への抵抗感は少ないと判断した。同様の規制をすでに導入している欧州の制度を参考にした。

同じく時限措置となっている株の手当てのない空売り(ネーキッド・ショート・セリング)禁止措置や、自社株買いの緩和措置も恒久化する。

空売りは、証券会社などで株式を借りて売却した上で、その株式が値下がりした時点で買い戻し利益を得る投資手法。リーマン・ショック後には、株価の下落に拍車をかけかねないとして、日本を含め各国が規制強化に動いていた。

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