[ロンドン 29日 ロイター] - ロシア外務省のザハロワ報道官は29日、米国の「有害な」反ロシア的な行動が、核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)を巡る米国との協議中止の原因と語った。
ザハロワ報道官はテレグラムへの投稿で「あらゆる分野において、米政府が発する最高レベルの毒性と敵意を認識している」とし、「ロシアに対する米国のほぼ全ての措置は、可能な限りロシアを傷つけようとする病的な欲望に基づいている」と述べた。
その上で、米国は改造や名称変更を通して兵器を新STARTの適用対象外とすることで、「完全に非合法」な方法で米ロの戦力均衡を変えようとしていると非難。ただ、そうした例や証拠は示さなかった。
同時に、こうした状況にあってもロシアは新STARTを軍拡競争を回避するための重要なツールと見なしていると表明。来年に米国と協議を行うことに期待していると語った。
米ロは新STARTに基づく査察活動などを巡り、29日から12月6日までエジプトのカイロで協議を行う予定だったが、ロシア外務省と米大使館は28日、協議が延期されたと発表した。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」