[北京 15日 ロイター] -中国人民銀行(中央銀行)が発表した3月のマネーサプライM2伸び率は前年比12.1%で、ロイターがまとめた予想の13%を下回った。国家統計局のデータによると、2001年5月以来の低水準。
アナリストは、人民元の下落で資本流入と外貨準備の積み増しペースが鈍ったと指摘している。
ANZ(上海)のエコノミスト、ZHOUHAO氏は「M2伸び率は今回、2012年4月以降の目標である13%を下回る水準に初めて鈍化した。金融機関によるデレバレッジのプロセスが続いていることが示された」と述べた。
3月の新規人民元建て融資は1兆0500億元(1688億ドル)となり、市場予想の1兆元とほぼ一致。前月の6445億元は大幅に上回った。
トムソン・ロイターのデータによると、融資残高の伸び率は13.9%で、8年ぶりの低水準だった。
申銀万国証券(上海)のエコノミスト、LIHUIYONG氏は「M2伸び率が鈍ったのは、資本流入のペースや外貨準備高の伸び鈍化が主因」と指摘した。
経済の流動性を示す指標である社会融資総量は2兆0700億元。2月の9387億元の2倍以上に膨らんだ。人民銀のデータによると、2012年と2013年の旧正月(春節)の連休後も、同じように急増していた。
3月末時点の中国外貨準備は3兆9500億ドル。2013年末時点での3兆8200億ドルから増加したが、四半期ベースでの増加率は鈍化した。
申銀万国証券のLI氏は、今年上期に経済が弱含んだため、中国が緩和的な金融政策を維持するとの見方を示した。
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