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米FOMC声明「経済は緩やかに拡大」、年内利上げの公算強まる

[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米経済は厳冬の影響から緩やかに持ち直しており、年内利上げに耐えるほど力強い公算が大きいとの認識を示した。ただイエレン議長は会見で、労働市場の回復程度に一定の懸念を示した。

 6月17日、米FRBはFOMC声明を公表した。写真はワシントンのFRB。昨年10月撮影(2015年 ロイター/Gary Cameron)

同時に公表された経済見通しで、今年の米国内総生産(GDP)伸び率が最大2%になることが見込まれる中、FOMC声明は年内に少なくとも1度、もしくは2度の利上げを実施する可能性を示唆した。

<利上げ、労働市場次第>

一方、イエレン議長はFOMC後の会見で、利上げがまだ確定していないことを強調。労働市場の一段の回復にかかっていると述べた。

議長は、労働市場が改善し、現在の「抑制された(賃金上昇)ペース」が上向くことを示す「より決定的な証拠」を望む、と述べた。

FRBは早ければ今年9月の利上げ実施を視野に入れつつあるように見えるが、イエレン議長は、労働参加率がなお低く、パートタイム就業者が高止まりしている現状を指摘。「雇用市場の景気循環的なぜい弱さが一部で残っている公算が大きいようだ」との認識を示している。

議長発言を受けて、雇用指標への注目度が一段と高まりそうだ。

経済見通しでは、2015年の成長率予想が前回3月の2.3━2.7%から、1.8━2.0%に下方修正された。年初の景気減速を反映した。15年の成長予想を引き下げるのは昨年12月以来2度目。

今年の失業率予想は5.2━5.3%と、前回の5.0━5.2%から改善ペースが鈍る、と見込まれている。先月の失業率は5.5%。

FRBはインフレ率について、なお低水準にとどまっているものの、中期的には目標の2%まで段階的に加速する、との見方を示した。

FOMC声明や経済見通し、議長会見を踏まると、FRBは、年内残り4回のFOMCで1度、もしくは2度の利上げを行うと見られる。

フェニックス・フィナンシャル・サービシズのチーフアナリスト、ウェイン・カウフマン氏は「FRBには2つの基準がある。1つ目は労働市場の回復で、これは引き続き観測されている。2つ目はインフレ率が目標に向かうという確信だが、これも起きつつある」と述べた。

FOMC声明の公表後、金融市場に大きな動きは見られない。米株価指数は一時下げ幅を広げたが、その後持ち直し小幅高で終了。米国債価格は小幅に上昇、ドルは通貨バスケットに対して下落している。

<年内に1度、もしくは2度利上げか>

フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標はゼロ━0.25%で据え置いた。FOMC声明は、利上げは労働市場のさらなる改善、および、インフレ上昇への一段の確信が得られた場合にのみ適切とした。

声明は「経済活動は緩やかに拡大している」「雇用創出ペースは加速する一方、失業率は引き続き一定。労働市場に関する指標は総じて、労働資源の活用不足が幾分、減少したことを示している」と指摘した。

FF金利については、FRB当局者17人中15人が、引き続き年内に利上げすべきとの考えを示した。これは前回から変わっていない。

各当局者が適切と考える年末時点の金利水準は、依然として、0.625%の周辺に集まっている。一方で7人が、年内1度の利上げ、または年内の利上げ見送りを支持していることが明らかになった。

16年末、17年末時点の金利見通しはいずれも引き下げられた。

FF金利が現在、ゼロ━0.25%であることを踏まえると、これは年内に25ベーシスポイント(bp)の利上げが2度あることを示唆しており、アナリストの多くは9月の利上げ開始が濃厚と見ている。

今回のFOMCは、金融危機が深刻だった2007─09年以降で初めて「フォワードガイダンス」に制約されず行われた会合だった。

*内容を追加しました。

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