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為替こうみる:来年は緩やかなドル高、長期円高トレンドの転換あるか=三菱UFJMS証 植野氏

[東京 19日 ロイター] -

<三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト 植野大作氏>

来年のドル/円は、緩やかなドル高となるだろう。約30年ぶりに「直近下落分の全値戻し」も視野に入ってきており、過去40年間にわたるドル安/円高の長期トレンドが、ドル高/円安のトレンドに転換するとの期待が出る可能性がある。

これまで7回の上昇局面のうち、直近下落分の全値戻しを達成したことは、1980年代前半の1回しかなかった。ただ、足元では日本の貿易収支が赤字に転落しそれが定着してきている上、政府・日銀はこれまでのディスインフレ国家から海外並みのインフレ国家になろうと政策動員している。ドル/円が今後、2007年6月のリーマン前高値124.14円を上抜けて全値戻し以上を達成するなら、11年10月の75.35円を大底として、長期トレンドが右肩上がりのドル高/円安に転じていくと期待されるかもしれない。

来年央にも米国の利上げが見込まれている。ドル高によって新興国から資金が引き上げられ、世界経済のリスクになるとの見方もある。ただ、新興国経済に対する市場心理悪化を招くというより、米国が金利を正常化できるほどの経済状況になることをプラスと捉えることもできる。先日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、「一人勝ち」状態にある米国の経済状況だけでなく、原油安に揺れる市場への配慮もにじませており、それが株式市場を支えた面がある。この先も、米国はかなり慎重に各方面に配慮しながら、金利レベルを正常化していくだろう。

来年末のドル/円は123円とみる。レンジは、ドル/円に備わるボラティリティによる上下方向のオーバーシュート分を考慮して116.50─129円程度とする。世界経済が崩れたり、新興国市場が不安定化しなければ、一時的に115円を割れるぐらいのショックがあっても長期化せず、年末にかけて120円台を確保するだろう。

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