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ドル/円は神経質な展開か、FRB議長の講演に注目=来週の外為市場

[東京 15日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドル/円は神経質な展開となる見通し。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に向けて米国の利上げに関する思惑が生じやすい。地政学リスクの高まりがなければ上方向を試すとの見方もある。

予想レンジはドル/円が101.50─103.50円、ユーロ/ドルが1.3250─1.3450ドル。

ウクライナや中東の地政学リスクが「小康状態」となったことで、ドル/円は徐々に下値を固めつつある。米国で発表された小売売上高や新規失業保険申請件数が弱い内容となったものの、今週は102円台で安定的に推移した。いずれかの地域で再び緊張感が高まり、内外の株価が急落すればリスク回避の円買いという展開もあり得るが、来週は「上方向を試しやすい」(国内金融機関)とみられている。

<ジャクソンホールで相場は「踊る」か>

米国では、19日に7月の消費者物価指数と住宅着工件数、20日に前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が発表される予定だが、目下、市場の関心は21―23日に米ワイオミング州ジャクソンホールで開催される金融・経済シンポジウムに集まっている。過去、FRB議長がその場で行った講演で将来の金融政策について重要なメッセージが発信された経緯があるからだ。

米国ではテーパリング(量的緩和縮小)が早ければ10月にも終了する見通しで、その後の金融政策の正常化が視野に入ってくる段階。イエレンFRB議長の講演から利上げを示唆する何らかの言質が得られるのではないかと期待する向きがある。

ただ、今回の講演テーマは「労働市場」で、質疑応答も予定されていない。JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉チーフFX/EMストラテジストは「市場の注目度合いが高いため、米金利に与える影響を注視する必要があるが、労働問題という演題などから鑑みると(早期利上げへの)直接的なヒントは想定しにくい」とみている。

9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の方がより重要だとの指摘もある。野村証券・金融市場調査部の池田雄之輔チーフ為替ストラテジストによると、今のところ、イエレン議長の発言に期待してドル/円でロングを構築している市場参加者はほとんどいない。このため、現在の102円半ばの水準でジャクソンホールを迎え、何も材料が出なかった場合でも「過剰な期待から肩透かしを食らってドルが買い戻されるという事態は、現時点では想定しにくい」という。

<7月貿易収支に注目>

日本では20日に発表される7月貿易収支が注目材料だ。13日発表の4─6月期実質国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比マイナス6.8%となった。市場予想のマイナス7.1%に比べてマイナス幅は小さかったが、民間三部門での減少幅は大きく、景気回復感に陰りが出てきているとの見方も浮上した。

マネースクウェア・ジャパンの山岸永幸シニアアナリストは、日銀の政策判断で性急な追加緩和はないとみているが、民間部門の反動減が大きかったため、「今までよりは追加緩和の可能性が高まった」と指摘する。

国内金融機関の関係者は、今週発表された指標が弱かったことで日銀の追加緩和への思惑が浮上し、円売りを誘ったという側面もあると述べ、「日本サイドで円売りを促すような材料が出てくれば、ドル/円は底堅く推移する」との見方を示す。

為替マーケットチーム

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