[シンガポール 29日 ロイター] 29日のアジア通貨市場は、韓国ウォンが活況を呈する株式市場への資金流入を背景に上昇。米ドルが対円でしっかりと推移しているにもかかわらず、ウォンは対ドルで1%近く上昇している。
インドネシアルピアも、高利回りを求める投資家の資金が国内債券市場に流入していることから堅調に推移している。
ドル/円は、藤井財務相が「(為替が)異常に動けば、国益のためにしかるべき措置を取ることもあり得る」と述べたことを受けてショートポジションを縮小する動きがみられ、8カ月ぶり安値から値を戻している。
ルピアIDR=は0.6%上昇し、1米ドル=9715ルピア。一時は9770ルピアの安値をつけたが、株式市場の上昇や堅調なインドネシア国債需要を背景に上昇に転じた。あるトレーダーは「市場は依然として金利格差に引きつけられているようだ」と述べた。
フィリピンペソPHP=は0.5%高の1米ドル=47.51ペソ。企業や金融機関による月末のドル需要を予想した銀行のドル買いにより、一時、47.74ペソまで売られたが、その後、地合いを回復した。
米ドルは対円で値を戻し、対ユーロでもオーバーナイトの上昇を維持した。
あるマニラのトレーダーは「銀行は当初は(米ドルの)上昇を望んでいたが、その後は売りに転じた。明日には47.30ペソに到達すると見込んでいる」と述べた。
*0630GMT(日本時間午後3時30分)時点のアジア各国通貨の対米ドル相場は次の通り。
シンガポールドル 1.4175
台湾ドル 32.366
韓国ウォン 1185.00
タイバーツ 33.57
フィリピンペソ 47.59
インドネシアルピア 9715.00
インドルピー 48.04
マレーシアリンギ 3.4850
人民元 6.8277
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