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移民政策でダイナミズムを喚起せよ=カーティス・ミルハウプト教授

日本の閉塞感は、移民政策の推進や外国人の登用などを通じて世界に門戸を大きく開くことで今よりもはるかに解消されると、企業法や企業統治の研究で知られるコロンビア大学法科大学院のカーティス・ミルハウプト教授は強調する。

カーティス・ミルハウプト氏は、コロンビア大学ロースクール(法科大学院)教授。同大学の日本法研究センター所長も兼務。比較コーポレートガバナンスや比較金融法制、法経済学などの分野の研究で世界的に知られる。

同氏の提言は以下の通り。

●真の意味で国を開き、国際的尊敬を集めよ

私が提言したいのは、教育から政府のあり方、ビジネスから社会的組織に至るあらゆる物事において、日本人はオープンな考え方を育てる必要があるということだ。

日本の未来は国際社会と密接に結び付いており、国際社会に対して偏狭なアプローチを取るのであれば、日本が十分に繁栄することはできないだろう。国際化や新しいやり方を受け入れることが必要だ。それには痛みや代償も伴うだろうが、日本には外国からの影響を取り込み独自の発展を遂げてきた歴史がある。

今日、世界中の若者は、アニメや漫画に見られるクリエイティブな大衆文化を生んだ日本という国に敬意を抱いている。実際、日本の法律制度についての私の講義には、チリやイスラエル、その他のアジア諸国出身の生徒がいる。

彼らは日本の文化に魅了され、それを生み出した日本社会についても興味を抱いている。世界に対し門戸を開放することで、日本を活気ある社会に変革し、国際的な尊敬を集めることができるようになるだろう。

●開放的な移民政策はダイナミズムの起爆剤

今の日本には本当の意味での移民政策がなく、技術訓練を受けていない外国人への実質的鎖国政策に対してその場限りの短期的例外措置があるだけだ。

南米出身の日系人、フィリピンやインドネシアの看護師、アジアの発展途上国からの研修生に対して、狭く門戸を開くという政策は失敗に終わった。こうした政策は、日本が外国人を歓迎していないというイメージをより強固なものにしたにすぎなかった。

それぞれが多種多様な背景や経験を持つ移民は、それがどんな人たちであれ、日本に新しいアイデアや新規ビジネス、新たなエネルギーだけではなく、新たな血をもたらしてくれる。

もちろん、より開かれた移民政策には代償も伴うだろう。外国人が日本社会に馴染むには時間と努力が必要であり、それは日本社会の本質を変えることになる。しかし、より開放的な移民政策は、日本にとって必要不可欠な社会的・経済的なダイナミズムを引き起こすことにもつながるだろう。

●経営者は外部からの関与を恐れるな

オリンパス問題は、日本企業の体質についての多くの批判を裏付けることとなった。大手企業で育まれた価値観が、閉鎖的な経営体質や脆弱な内部管理体制、そして何よりも公正なアドバイスや「外部」からの関与を恐れる体質によって崩壊したということだ。

社外取締役を置くだけで、日本企業をむしばむ病巣をすべて排除できるわけではない。より多くの真に独立した社外取締役を取締役会に迎えることは、確かに正しい方向への一歩だが、それが私の提言ではない。より根本的な問題として、日本の経営者は、投資家からの提案、外国人重役の登用、イノベーションや富の形成へのインセンティブとなるより良い報酬体系などに対して、オープンな考え方を持つことが必要だ。

私は何もすべてアメリカンスタイルの資本主義を採用しろと言っているのではない。日本企業は透明性、外部からの助言、創造的かつ独立性のあるリーダーシップにより重きを置くべきだと主張しているのだ。

(3月2日 ロイター)

(タグ:日本再生への提言 Immigration1 Governance1)

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