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米FOMCで失業率目標を導入、月額450億ドルの国債購入も
2012年12月12日 / 18:37 / 5年後

米FOMCで失業率目標を導入、月額450億ドルの国債購入も

[ワシントン 12日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は11─12日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、失業率が6.5%に低下するまで事実上のゼロ金利政策を継続するとの方針を決定、金融政策見通しの説明に数値基準を導入する前例のない措置に踏み込んだ。

12月12日、米連邦準備理事会(FRB)は発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、モーゲージ担保証券(MBS)の月額400億ドルの買い入れを続ける一方、年内に期限が切れるツイストオペに代わって、国債を月額450億ドル買い入れる方針を示した。写真はワシントンのFRBで8月撮影(2012年 ロイター/Larry Downing)

その条件として、向こう1─2年のインフレ見通しが2.5%を超えず、インフレ期待が抑制されている限り、低金利政策を継続するとした。

FRBはまた、年末に期限切れを迎えるツイストオペに代わり、月額450億ドルの国債を買い入れる方針も明らかにした。

声明は「十分な政策緩和がなければ、経済成長は雇用市場状況の持続的改善を創出するのに十分強いものとはならない可能性があると委員会は依然懸念している」としている。

9月に打ち出した月額400億ドルのモーゲージ担保証券(MBS)買い入れを継続すると同時に、新たに国債を月額450億ドル買い入れるとの方針は、金融市場の予想通りだった。

ツイストオペでは、短期債を売却し同額の長期債を買い入れているが、今回打ち出した国債買い入れにより、FRBのバランスシートは今後さらに拡大することになる。

今回の決定について、リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は唯一反対票を投じた。債券買い入れと数値基準の導入の両方について反対としている。

FOMC声明ではまた、失業率は高止まりしており、インフレ率は目標の2%を幾分下回る水準で推移しているとの認識が示された。

さらにFRBは、労働市場の見通しが著しく改善するまで、債券買い入れを継続する方針もあらためて示した。ただ長期資産買い入れプログラムは、利上げ開始よりかなり前に終了する見通しとしている。

11月の失業率は前月の7.9%から7.7%に低下したが、これは主に求職者が職探しを断念したことが要因とみられており、雇用市場の改善とは受け止められていない。

発表を受け、株式市場は上げ幅を拡大する一方、長期債価格は下落した。

アランB.ランツ&アソシエーツのアラン・ランツ社長は「FRBは経済が非常にぜい弱とみており、景気回復を促すためにできることはすべて行っている」と指摘した。

<回復の足取りなお弱く>

FRBは2008年12月にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をゼロ─0.25%に引き下げ、これまでにおよそ2兆4000億ドルの資産買い入れを実施してきた。

こうした異例の措置にもかかわらず、第3・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率は年率2.7%にとどまっている。さらに12日公表のロイター調査によると、第4・四半期のGDP伸び率は1.2%と予想されており、ここにきて経済は急減速しているもよう。

これに加え、来年から減税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」問題の行方も、企業には重しだ。

バーナンキFRB議長もこれまで、「財政の崖」から落ちれば、米経済は新たなリセッション(景気後退)に入ると繰り返し警告している。

FRBはこれまで、異例の低金利を少なくとも2015年半ばまで維持する公算が大きいとの見方を示していたが、金融政策の方針を具体的な時期に関連させることについては、内部でも抵抗があった。

また、異例の低金利を続ける時期を明示するこれまでの手法には、FRBがその時期まで経済の弱さが続くことを予想しているとのメッセージを送るに等しい、などとして、一部のエコノミストは批判していた。

そのため今回の数値基準導入により、市場が金融政策の行方を正確に見通せるよう経済指標を評価する一助になると期待されている。

またFRBは金融政策の決定にあたり、失業率やインフレ率だけでなく、幅広い指標を考慮することも強調した。

バーナンキ議長は、会見で「数値基準に達したとしても、即座に政策緩和を弱めることにはならない」と指摘。「いかなる単一の指標も労働市場の完全な評価を提供できない。よってわれわれは、労働市場の状況に関するより広い文脈の中で、失業率の変化を検証する」としている。

同日発表された経済見通しでは、2013年の成長率・インフレ率見通しがともに引き下げられた。

失業率は2015年より以前に6.5%に低下することはないと見込まれている。

2013年の成長見通しは2.3─3.0%と、9月時点の予想2.5─3.0%から引き下げられた。

ただロイター調査では、来年の米GDP伸び率は第4・四半期の前年同期比ベースで2.1%(中央値)と予想されており、FRBの予想は民間よりもなお楽観的となっている。

経済見通しによると、当局者は2015年までは失業率が6.5%に低下することはない、と予想している。また、予想期間の間において、インフレ率が2%のターゲットを上回ることはない、と想定している。

長期予想は、失業率が5.2─6.0%、インフレ率(PCE=個人消費支出)が2.0%で、9月から変わらなかった。つまり当局者は、最終的にはインフレを誘発せずに失業率を5.2─6.0%に低下させることが可能、と引き続き考えていることになる。ただバーナンキ議長は、失業率がそこまで低下する前に引き締めを開始する、としている。

*内容を追加して再送します。

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