[14日 ロイター] 著名投資家のジョージ・ソロス氏は、円の下落を見込んだ取引を通じて昨年11月以降およそ10億ドルの利益を得た。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が事情に詳しい関係筋の話として伝えた。
安倍政権がデフレ脱却に向け進める政策運営などを背景に、円は11月から2月上旬までに対ドルで20%近く下落した。
WSJによると、ソロス・ファンド・マネジメントの内部ポートフォリオは約10%を日本株で保有している。
WSJは、デビッド・アインホーン氏率いるグリーンライト・キャピタルGLRE.Oやダニエル・ローブ氏のサード・ポイント、カイル・バス氏のヘイマン・キャピタル・マネジメントなども円の下落に賭ける取引で多額の利益を上げたとした。金額には言及していない。
アインホーン氏はWSJに対し「3年ほど前の取引だ。最初の2年数カ月は愉快ではなかった」と語った上で、一段の円安を見込んでいると述べた。
WSJによれば、投資家は複雑なデリバティブやプット・オプションなど様々な手法を通じて円の下落に賭けているが、アインホーン氏はプット・オプションを購入したという。
ソロス・ファンド、サード・ポイント、ヘイマン・キャピタル、グリーンライト・キャピタルには、米国の通常営業時間外のため現時点で連絡を取れていない。
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