[トロント 24日 ロイター] 24日の米ナスダック、加トロント株式市場で、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)RIM.TORIMM.O株価が上昇している。中国のパソコン(PC)メーカー大手レノボ・グループ(連想集団)0992.HKが携帯事業を拡大する上で、RIM買収も選択肢の1つとの見解を示したとの報道が支援材料。
午後の取引で、ナスダック上場のRIM株は2.3%高、トロント市場の同社株価は3%値を上げている。
レノボのウォン・ワイ・ミン最高財務責任者(CFO)はブルームバーグとのインタビューで「RIMを含め、すべての機会を模索している。当社にとり利益となる好機が訪れれれば、躊躇(ちゅうちょ)しない」と述べた。
また同CFOは、レノボがRIMと戦略的な選択肢をめぐり協議したことを明らかにした。
RIMのハインズ最高経営責任者(CEO)は独紙とのインタビューで、新たなモバイル向け基本ソフト(OS)「ブラックベリー10(BB10)」を搭載した新型スマートフォン(多機能携帯電話)投入後に、他社との戦略提携を検討する可能性があると発言。これを受け、RIM株価は今週に入り、1年1カ月ぶり高値をつけていた経緯がある。
ただカナダを代表するRIMの外資による買収をめぐっては、いかなる案件についても、同国政府の厳しい審査が予想される。
またアナリストは、レノボによる買収の可能性について懐疑的な見方を示している。
RIMの広報担当者は、同社が発表している包括的な戦略見直しについて、新たにコメントすることはないと述べた。
レノボの広報担当者はCFOの発言について、すでに明らかにしている同社のM&A(合併・買収)戦略に即したものとしている。
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