[東京 25日 ロイター] - 岸田文雄首相は25日の参院予算委員会で、金融所得課税の見直しについて、引き続き議論を行っていきたいとの考えを示した。大門実紀史委員(共産)への答弁。
大門氏は所得が1億円を超えると税負担が軽くなる「1億円の壁」の見直しを岸田首相が掲げたことに関して、首相が金融所得課税見直しを撤回した経緯を質問した。
岸田首相は、増税よりも「まずは成長の果実による分配を実現するため、順番として賃上げ税制の改正から取り組んだ」と説明。金融所得課税の見直しについては「与党税調でも議論されており、高所得層の所得税負担率が低下する状況を是正し、税負担の公平性を確保する観点から検討の必要がある」とも指摘。「総合的に検討を行い、引き続き議論を行っていきたい」と語った。
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