[東京 10日 ロイター] - 岸田文雄首相が、来週後半にも愛知県豊田市のトヨタ自動車本社を訪問する方向で調整していることが分かった。事情を知る政府、業界関係者が明らかにした。国内メディアは、賃上げに向けた取り組みをアピールする狙いがあるとみられるなどと伝えている。
今年の春闘で岸田政権が産業界に賃上げを迫る中、トヨタの豊田章男社長は2月にいちはやく組合に満額回答の意思を示し、その後に官邸を訪れ、首相と意見交換した。
自民党の首相が同社の本社を訪問するのは異例。自動車産業が集積する愛知県は労組の影響力が強く、トヨタ系の労組は国民民主党を支援している。業界関係者によると、もともとトヨタ側から視察の打診をし、岸田首相も「公務」としてトヨタ訪問を入れていた。朝日新聞など国内メディアによると、市内の工場を視察するという。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」