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アングル:「神鋼問題」、社債市場へ波及に懸念の声
2017年10月17日 / 09:09 / 1ヶ月前

アングル:「神鋼問題」、社債市場へ波及に懸念の声

[東京 17日 ロイター] - 神戸製鋼所(5406.T) のデータ改ざん問題が広がりを見せる中で、同社の既発債の価格が急落している。

 10月17日、神戸製鋼所のデータ改ざん問題が広がりを見せる中で、同社の既発債の価格が急落している。写真は神戸製鋼のロゴ、10日撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

神鋼はホールセール向けの社債で発行残高が比較的に多いため、「神鋼問題」が社債市場全体に需給緩和圧力となって波及するとの懸念も一部にある。

神鋼の既発債は問題が発覚する前に比べて価格は大幅に低下。複数の投資家によると、同社が問題を発表した今月8日までは101─102円で推移していた残存約7年7月物の価格は、13日午前には85円まで下落。「16日には近い年限の社債が82円で出合ったようだ」(地方投資家)という。

「デフォルトを意識するほどの価格下落ではない」(中央投資家)とは言うものの、神鋼の社債発行残高は17日現在で1760億円と、民間企業としては決して少なくない。「価格の下落でポートフォリオに含み損が発生した」(信金)という投資家が幅広く存在している可能性がある。

神鋼債の発行残高が大きいとしても、社債市場全体への影響はそれほどないという楽観論が市場では支配的だ。しかし、一部には「含み損を抱えた投資家が新発債の購入を控えて、新発債市場の需給が緩むかもしれない」(大手中央投資家)との懸念もくすぶっている。

目先の焦点となるのが19日の日銀による社債等買い入れオペレーション。神鋼債が含まれるかどうかに関心が高まっている。

神鋼債を保有する投資家は「オペに売り込む」(地方投資家)構えだが、「問題を抱えた神鋼の社債がオペの対象になるのだろうか」(中央投資家)と疑問視する声もある。オペの対象になった場合は多額の神鋼債が売り込まれる可能性もあるだけに、オペのレートが社債市場全体に影響を与えるかどうかも注目点だ。

神鋼のデータ不正は、「個社の問題で、本来はクレジット市場全体とは何の関係もない」(中央投資家)。しかし、社債市場では、ベースとなる国債金利の低さなどを嫌気して投資家が去りつつあり、それがボラティリティーの高さに拍車をかけている。神鋼1社の問題が社債市場全体の需給に関連して議論されるのは、つまるところ、市場全体の脆弱さを反映しているとの見方もある。

福井康典 DealWatch編集部

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