[ワシントン 4日 ロイター] - 米国国際貿易委員会(ITC)は4日、米アップルAAPL.Oが「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」の一部モデルの製造において、韓国のサムスン電子005930.KSの特許を侵害したと最終決定を下した。
輸入・販売を禁じる限定的な排除命令が出されたのは、AT&TT.Nモデルの「アイフォーン4」、「アイフォーン3GS」、「アイパッド3G」、「アイパッド2 3G」。1年以上前に発売されたものだが、売り上げは依然堅調だ。
全ての排除命令はオバマ大統領に送られ、大統領は60日以内に排除命令の審査を行う。大統領が拒否権を行使しなければ排除命令は発効される。
アップルの広報担当者は声明で「ITCが先の判断を覆したことは遺憾で、上訴する計画だ。きょうの決定は米国でのアップル製品の供給に影響を及ぼさない」とした。
サムスン電子は声明で、ITCの決定は「サムスンの技術革新にアップルがただ乗りしてきた経緯を確認したもの」とコメント。「われわれは数十年のモバイル技術での研究と開発を維持し、米国の消費者に画期的な製品を届け続ける」としている。
4日の決定で、アップルがこの件で特許を侵害していないとする9月の仮決定が覆されたことになる。
アップルは、3Gの無線通信技術で、複数の機器を一緒に運用するために必須となる技術に関連する特許を侵害したことが認定された。
*内容を追加します。
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