September 9, 2013 / 10:29 AM / 5 years ago

サントリー食品、英グラクソの飲料ブランドを買収

[東京 9日 ロイター] - サントリー食品インターナショナル(2587.T)は9日、英製薬大手グラクソスミスクライン(GSK)(GSK.L)の飲料ブランド「ルコゼード」と「ライビーナ」を取得することで合意したと発表した。広く知られたブランドの取得により欧州での事業基盤を強化するほか、アフリカなど新興国での事業拡大を図る方針。

9月9日、サントリー食品インターナショナルは、英製薬大手グラクソスミスクライン(GSK)の飲料ブランド「ルコゼード」と「ライビーナ」を取得することで合意したと発表した。写真は同社の鳥井信宏社長。都内の本社で7月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

取得額は13億5000万ポンド(約2106億円)。資金は、手元資金を充当する。クロージングは13年12月末を予定している。

鳥井信宏社長は会見で、既存事業の成長と収益構造革新、M&Aによる成長加速という成長戦略を説明したうえで「成長戦略に合致する買収機会だ」と述べた。買収価格については「シナジーなどを考えれば、決して高いとは思っていない。買収の決め手は強いブランド」とした。

年内に英国に2ブランドを展開するための100%子会社を設立する。将来的にこの会社の位置付けをどうするかなどは、今後の検討課題としている。

<今回の買収、極めて稀な機会>

鳥井社長は、今回の買収について「極めて稀な機会」と表現した。英国で非常に強いブランドである一方、新興国への足掛かりも手に入れることができるためだ。

今回の買収は、英国での生産拠点や販売基盤、商標権などを含む。欧州全体でのさらなる販売拡大と事業基盤の強化、効率化が可能となるほか、ナイジェリアなどのアフリカ諸国やマレーシアでのあらたな事業基盤を獲得することになる。

「ルコゼード」は英国のエナジー・スポーツ飲料市場でいずれもトップシェア。「ライビーナ」は英国の果汁・濃縮果汁飲料市場で第4位のシェア。両ブランドの2012年の売上高は約5.1億ポンド(約797億円)。地域別でみると、英国で77%、アフリカで8%、アイルランドやアジアで各6%などとなっている。

今後は、新興国での成長を軸にして、年率5%の成長を見込んでいる。両ブランドを日本で展開するかどうかについては「全くの白紙」という。一方、サントリーブランドを英国で拡販するかどうかについても「日本の商品をそのまま持って行っても売れないため、慎重に進める。ただ、これまで以上に市場を良く見るチャンスは得ることができる」と述べた。

鳥井社長は、M&Aについて「運と縁」と繰り返した。GSKの飲料ブランド売却については、2月頃には多くの投資銀行から資料が持ち込まれていたという。GSKは4月、消費者向けヘルスケア事業に経営資源を集中する狙いで、2つの飲料ブランドを売却する計画を発表。サントリー食品は、上場を経て、7月下旬から本格的に検討を開始し、ほぼ1カ月で結論に達した。

サントリー食品は今年7月に東京証券取引所1部に上場。調達した資金を含む5000億円程度をM&A(企業の合併・買収)に振り向け、主に海外展開を強化する方針を示していた。今回、上場後初めての大型買収となる。

サントリー食品のフィナンシャルアドバイザー(FA)はモルガンスタンレー、GSKはグリーンヒルとJPモルガン。

(清水律子)

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