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コラム:廉価版iPhone、中国での劣勢挽回に力不足
September 13, 2013 / 5:02 AM / 4 years ago

コラム:廉価版iPhone、中国での劣勢挽回に力不足

アップル(AAPL.O)が新たに「iPhone(アイフォーン) 5C」を発表した時、Cは「チープ(Cheap)」あるいは「チャイナ(China)」の意味だというジョークが交わされた。確かにこのモデルは廉価版である上、中国移動(0941.HK)の次世代通信網上で動く。しかし700ドルを超える販売価格は、大衆の人気を得るには高すぎる。

9月12日、米アップルは新たに「iPhone(アイフォーン) 5C」を発表したが、中国での劣勢挽回に力不足だ。写真は北京で11日撮影(2013年 ロイター/Jason Lee)

アップルが世界最大のスマートフォン(多機能携帯電話)市場、中国における落後者の立場を覆すには、さらなる努力が必要だ。

プラスチック製の5Cはカラフルだが、中国の基準では間違っても安くはない。中国の付加価値税17%を考慮すると販売価格は730ドルで、米国の定価を大幅に上回る。宇竜や聯想(レノボ)(0992.HK)といった国内メーカーは数百ドル安いスマホを販売している。

アップルが今年第2・四半期、中国市場で第7位の地位に甘んじた理由はそれだけではない。アップルが提供していない画面が大きめの端末で中国人消費者を引き付けたサムスン電子(005930.KS)との競争にも苦戦している。

アップルは市場シェアよりも収益性を優先していると主張するかもしれない。そうだとしても、新型アイフォーンにとって一筋の光明は、中国移動が今後導入する次世代通信網上で動くことなのだ。アップルの技術は従来、中国移動の高速データ通信サービスと互換性を持たず、同社の約7億4500万人のユーザーを取り込める望みは薄かった。

そうしたハンデにもかかわらず、中国移動の顧客には約2500万人の我慢強いアイフォーン・ユーザーがおり、通話には中国移動の通信網を使い、データ通信はWiFi(ワイファイ)に頼っている。つまり中国移動がおそらく来年にも次世代通信網を導入すれば、アップルは恩恵を受ける可能性がある。中国移動の顧客の80%はなお低速度通信の契約になっており、新型アイフォーンが契約変更の背中を押すかもしれない。中国移動側としては、顧客のデータ通信利用拡大によって収入を増やせる可能性がある。

1つの選択肢は、中国移動がユーザーの契約を誘うため5Cに補助金を出すことだろう。米国では同様の仕組みにより、ユーザーは頭金わずか99ドルでアイフォーンを手にすることができる。これはアップルが販売数量の拡大と引き換えに利鞘の圧縮を受け入れることが前提だ。こうした契約を結ばなければ、アップルは中国市場で劣勢を挽回できないだろう。

<背景となるニュース>

    *アップルは10日、新型の「アイフォーン 5S」と廉価版の「アイフォーン 5C」を発表した。

    *5Cの最低価格版は米国で549ドル、中国では4488元(730ドル)となる。

    [香港 12日 ロイター BREAKINGVIEWS]

    *筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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