[東京 13日 ロイター] - 福島第1原発の汚染水問題への対応で助言を求めるために東京電力9501.Tが招へいした米国人専門家のレイク・バレット氏は13日、記者団に対し同原発の状況について、「TMI(米スリーマイル島原発)の事故よりも複雑性が増している」と述べた。
同日に東電が開催した「汚染水・タンク対策本部会議」(本部長・広瀬直己社長)の終了後、記者団の質問に答えた。バレット氏は米原子力規制委員会の元幹部で、1979年に放射能漏れ事故を起こしたTMIの事故処理に携わった。
福島第1の廃炉作業を進める上で最大の障害となっている汚染水問題についてバレット氏は「水管理の問題は福島第1の大きな課題。TMIより大きな課題となっている」と指摘。「東電は一般の人々、世界に対してコミュニケーションを改善しないといけない」と強調した。
一方でバレット氏は、汚染水問題の米国での伝えられ方について「過大に報道している部分もある」と話した上で、「科学者たちは原子力のリスク、放射線についてよりきちんと説明する責任がある」と述べた。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」