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アングル:ノンバンク各社、引当金積み増しリスクに直面
2014年2月14日 / 06:17 / 4年後

アングル:ノンバンク各社、引当金積み増しリスクに直面

[東京 14日 ロイター] -消費者金融などのノンバンクが、利息返還請求に備えた引当金積み増しリスクに直面している。過去の利用者が求める利息返還の減少ペースが当初の想定通りに減っておらず、底ばいの様相をみせているためだ。巨額引当を余儀なくされれば、14年3月期に当期赤字に陥る懸念もある。

新生銀行(8303.T)は1月29日に発表した2013年4―12月期決算で、通期の当期利益予想を480億円から370億円に引き下げた。他行の好決算とは対照的に異例の下方修正となった原因が、傘下ノンバンクの利息返還請求に対応するための引当金積み増しだ。消費者金融子会社のシンキが、利息返還損失引当金を128億円計上したのが響いた。

シンキは個人向け無担保ローンを主力事業に据えるノンバンクだが、利用者による過去に払い過ぎた利息請求金額が四半期ごとに約10億円発生。12年度と比較すると減少はしているものの、減少ペースが緩やかになっており、引当として積んでいる「基金」が底をついてきたため、一挙に繰り入れた。引当金は171億円に積み上がり、現在のペースで利息返還請求が続いても4年以上は持ちこたえられる水準だ。

同銀は「利息返還請求の減り方が、当初想定よりも落ちていないために手当てした」(広報)としている。

消費者金融各社を、破たんにまで追い込む要因の一つとなった利息返還請求。その請求金額は徐々に低下しているものの、「根雪のように底に溜まっている」(業界関係者)ため、新生銀グループ以外の各社も引当金が足りなくつつあるのが実情だ。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T)傘下で、業界最大手のアコム(8572.T)は、前期末に430億円を引当金に繰り入れ、引き当て水準が年間返還請求額の4年分となる1510億円の残高とした。

だが、12月末までに550億円がキャッシュアウト。今期末には800億円まで減少する見込みで、引当水準は残り3年分となる。

同社も請求の減少ペースが落ちているとしたうえで「さらに積み増すかどうかは、引当の十分性と妥当性を検証して決めたい」(広報・IR室)としている。再度4年分の引き当て水準に戻す可能性も考えると、繰り入れの金額次第では通期赤字の可能性も否定できない。

「プロミス」ブランドを展開する三井住友フィナンシャルグループ(8316.T)の子会社、SMBCコンシューマーファイナンスの引当金残高は12月末で1339億円。今期の請求金額は900億円程度になるとの予想も出ているが、引き当て水準は年間請求額の1.5年程度にとどまる。新たに繰り入れるかどうかは「現時点で決めていない」(広報CSR室)としている。

ノンバンクを取り巻く利息返還請求の霧は、決算に影響を与えそうなほど深く立ち込めている。

(布施太郎 編集:田巻一彦)

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