July 26, 2013 / 5:22 AM / in 6 years

焦点:スペイン列車脱線、速度超過はなぜ起きたのか

[マドリード 25日 ロイター] - スペイン北部で24日に起きた列車脱線事故。列車はなぜスピードを出し過ぎたのか。運転士が急なカーブでの制限速度を無視したのか。ブレーキが故障したのか。安全システムは作動したのか。これらの疑問は、原因を調べる事故調査団が注目する点だ。

7月25日、スペイン北部で起きた列車脱線事故では、列車はなぜスピードを出し過ぎたのかなどの疑問は、原因を調べる事故調査団が注目する点となっている。写真は25日、事故現場を撮影した映像の静止画像から(2013年 ロイター)

247人を乗せた列車は、ガリシア自治州サンティアゴ・デ・コンポステーラ郊外で脱線。少なくとも80人が死亡、94人が負傷した。事故発生から一夜明け、運転士は病院内で警察の監視下に置かれている。

地元裁判所は警察に対し、容疑者としてフランシスコ・ホセ・ガルソン運転士(52)に事情を聴くとともに、列車の運行状況などを記録したブラックボックスを回収するよう命じた。

国鉄レンフェによると、ガルソン氏は30年の運転経験を持つベテランだが、事故当時は制限速度の時速80キロの2倍を超えるスピードで、列車を急なカーブに進入させたと報じられている。

また新聞各紙は、同氏が過去に高速で列車を走らせたことを自慢する書き込みをフェイスブック上で行っていたと報道。同氏のアカウントは25日に削除された。

警察などが運転士に過失があったかどうかを調べている一方、公共事業省は技術的な側面から調査を開始。レンフェと鉄道のインフラ管理を行うADIFも独自調査を始めている。

監視カメラの映像では、脱線した列車は線路脇にあったコンクリートの壁に高速で激突。車両は折り重なるように大破し、車両の1つは衝撃によって、線路から数メートル上の土手まで飛ばされた。

<2種類の安全システム>

事故車両はボンバルディアとタルゴが製造し、レンフェがS730型として高速列車「アルビア」に使用。2007─09年に製造されたもので、12年にディーゼルを利用するためにモデルチェンジされた。

この列車は、従来の路線と高速路線の両方を走行できるようにデザインされており、速度超過を制限する安全システムも2種類使用しているという。

高速路線では、速度超過の列車を自動的に減速させる欧州規格のETCSを採用。一方、低速路線で採用されているのはETCSより旧式のASFAというシステムで、運転士に速度超過を警告するが自動的に列車が減速することはない。

事故現場は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ駅から約3キロ手前の急なカーブ。鉄道専門家2人は、事故が起きた場所ではASFAが採用されていると指摘する。

英王立工学アカデミーのフェロー、ロジャー・ケンプ教授は、「駅への進入前、高速路線から低速路線に切り替わる地点では、減速を促すための目立った警告標識があるはずだ。それがなければ、音声警告や電子速度監視システムがあるはず」と語る。

地元メディアは、鉄道組合の代表者らが、低速列車のために設計されたカーブのある線路を、高速列車が走行すべきかどうかについて、疑問を投げ掛けていたと伝えた。

ADIFに近い関係者は、安全システムは正常に作動していたとし、事故の1時間前に別の列車が通過した際には問題はなかったと明らかにしている。

また、脱線した列車は始発駅を定刻通り24日午後3時ちょうどに出発。事故発生時刻は午後8時41分で、駅到着時刻の2分前だったことから遅れはなかったとみられている。

(原文執筆:Andres Gonzalez記者 Julien Toyer記者、翻訳:野村宏之、編集:本田ももこ)

*一部サイトに表示されなかったため再送します。

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