August 28, 2013 / 10:58 AM / 6 years ago

岩田日銀副総裁、物価2%超えて上昇なら国債買わないと明言

8月28日、日銀の岩田規久男副総裁は、物価上昇率が目標の2%を超えて上昇し続ける状況になれば、政府の要請でも国債を買うことはないと明言した。6月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 28日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は28日京都市内での講演で、物価上昇率が目標の2%を超えて上昇し続ける状況になれば、政府の要請でも国債を買うことはないと明言した。

しかし、これは裏を返せば物価が上昇しない場合には、どの程度国債を買い続けるのかとの疑問につながる。市場に追加緩和観測がくすぶり続けるだけに、議論の火種になる可能性がある。

大胆な金融緩和は戦前の軍事調達のための国債発行同様にハイパーインフレを招かないかと出席者から質問された同副総裁は「終戦直後は戦争で生産力がなくなったため人々が少ない物を買おうとして猛烈なインフレが起こった。今は生産能力はあるが需要がない状況。高いインフレになる確率は少ない」と説明した。それを踏まえて「物価が2%を超え、3%、4%と中期的に上昇していくような場合には、政府の財政規律が緩んで『どんどん国債を買ってくれ』と言われても日銀は買いません」と言い切った。「戦前は軍の言いなりで国債を買わざるをえなかったが、今の日銀は独立しておりそういう状況でない」と付け加えた。

しかし、物価が目標の2%に達しない場合は、果たしてどの程度国債を買い続けるのかという疑問もわくが、それに対する言及はなかった。消費増税をめぐる議論の混迷や、中東情勢などで世界経済の不透明感から市場には追加緩和観測がくすぶっている。

黒田東彦総裁は就任直後から戦力の逐次投入は行わないとして、多少の経済の下振れでは安易に追加緩和に踏み切らない姿勢を繰り返している。日銀は新規国債発行額の7割も買い入れており、黒田総裁ら日銀幹部は更なる買い増しに慎重な姿勢を示してきている。

これに対して政府内には、黒田総裁に同調する声も多いが、安倍晋三首相周辺には更なる国債買い入れも選択肢と主張する声が聞かれる。物価上昇が緩やかなものにとどまり、なかなか2%を展望できない場合、政府・日銀で見解の食い違いが表面化する可能性もありそうだ。非連続的に長期金利が急上昇するリスクなどについて見方が食い違う可能性がある。

ロイターニュース 竹本 能文 編集;宮崎大

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