[ロンドン 20日 ロイター] -「進化論」で知られるチャールズ・ダーウィンが発見したことから名付けられた「ダーウィンハナガエル」の1種が絶滅した可能性が高いとする研究が、20日付の米科学誌プロスワンで発表された。皮膚の真菌症が原因の1つとみられる。
ダーウィンハナガエルは1834年に南米チリで発見され、落ち葉のように見える体やとがった鼻、オスがオタマジャクシを鳴のう(鳴き声を増幅させる袋状の器官)で育てることで知られる。
研究者らによると、このうち北部に生息する種が、皮膚の真菌症で絶滅したとみられる。また、南部に生息する種の数も急減しているという。
ロンドン動物学会とアンドレス・ベジョ大学は、個体数減少は生息地の喪失が主な理由と考えられるが、これだけでは絶滅の理由にならないとみていた。同学会では、完全に結論付けられてはいないものの、研究結果から北部のダーウィンハナガエルの絶滅が皮膚真菌症と関連する可能性があるとしている。