March 26, 2014 / 5:37 AM / 4 years ago

動意乏しい日本株の実質年度最終日、消費増税乗り切れるか焦点に

[東京 26日 ロイター] -日本株は実質的な年度最終売買日となったが、動意は乏しい。配当権利取りなど需給中心の展開だ。米金融政策に対する見方がいったん落ち着き、ドル/円が伸び悩んでいることも相場こう着の要因となっている。

新年度入り後は消費増税の影響と、その後の回復度合いが大きなテーマとなるが、見極めるには時間が必要であり、日銀緩和などイベントがなければ、大きな方向性は出にくいとの見方も多い。

<日本株は積極的な買い手不在>

日本株は本日が年度内受け渡しの最終売買日だ。配当権利取りの動きや、ポートフォリオリバランスに伴う売買が見られており、午前の東証1部売買代金は1兆0192億円と1日当たり2兆円を超えるペースを保っているが、トレンドを形成するような動きは見られない。

前場の日経平均.N225は32円高の1万4456円。心理的節目の1万4500円を一時上回ったが、徐々に上げ幅を縮小させている。「年度末特有の売買でボリュームはそこそこ膨らんでいるが、新年度に向けた強気ムードが広がっているわけではない」(大手証券トレーダー)という。

日経平均の予想株価収益率(PER)は14倍前半。企業業績に特段、悪い見通しが出ているわけでもなく、来期も10%程度の増益が期待できるというのが現時点での市場コンセンサスだ。それを前提にすればPERは12倍後半まで低下し、割安感も漂う。ただ、昨年のような積極的な買い手はまだ現れない。

外国人投資家が9752億円売り越した3月10─14日(東証、主体別売買動向)でも、買いだけ見れば6兆2993億円ある。「アジアのソブリン・ウエルス・ファンド(政府系ファンド)や海外年金など長期投資家が日本株に興味を示している」(インベスコ投信投資顧問の佐藤秀樹社長)という。海外勢全員が売りに転じたわけではない。ただ、ヘッジファンドなどの海外短期筋の売買ボリュームが大きいだけに、相場が振れやすくなっている。

海外勢からのバトンタッチが期待されていた国内勢の買いも鈍いままだ。国内投資家の懸念の1つはやはり消費増税の影響。「消費増税後の反動はある程度、織り込んでいる。決算発表時の業績見通しが下振れするガイダンスリスクもそれほど大きいとはみていない。ただ、7─9月期に消費や景気が期待通り戻るかどうかはまだ分からない。しばらくは様子見が続きそうだ」としんきんアセットマネジメント投信・運用部長の藤原直樹氏は話す。

<進まなくなった円安>

円安が進みにくくなっていることも、日本株の上値が重い要因だ。ドル/円は102円台前半を中心とした狭いレンジでの動きに終始している。19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後は、早期利上げ観測で市場は盛り上がったが、103円台は奪回できず、ズルズルとレンジに戻った。

外為どっとコム総研・調査部研究員の石川久美子氏は「何カ月も連続で米雇用が良いとか悪いとか、分かりやすいトレンドが出てくれば別だろうが、細かい材料で金融政策が変わるとは思えないというところまで道筋が示されてしまっているので、ドル/円は値幅が出にくい」と指摘する。

日銀の追加緩和などイベントが発生すれば、株高・円安トレンドが再開すると期待されているが、「海外短期筋の日銀緩和期待はいったん後退しており、それが1兆円近い売りにつながった」(外国投信ファンドマネージャー)という。

    <地政学リスクも上値押える要因に>

    世界経済全体としては、それほど悪いわけではない。3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)では、中国は前月からさらに悪化したが、米国とユーロ圏は引き続き判断の分かれ目となる50を超えている。

    スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は25日、ブラジルのソブリン格付けを「BBB」から「BBBマイナス」と投資適格の下限の水準に引き下げたが、一方で格付けの見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更している。「現時点で連続格下げを想定するほど、ブラジル経済が深刻なわけではない。ブラジルの株価指数(ボベスパ)が3月中旬に底打ちして上昇に転じていることを踏まえると、投資マネーが新興国に再び戻り始めている」(国内金融機関のクレジット関係者)という。

    BRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)とMINT(メキシコ、インドネシア、ナイジェリア、トルコ)は、足元で新興国市場が混乱しているものの引き続き向こう10年で最も有望な投資先だ──。BRICとMINTの名付け親である元ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジム・オニール氏はこう主張している。

    ただ、ウクライナなどの地政学リスクがくすぶる中では、経済見通しだけではリスクオンには動きにくい。ロシア軍は25日、ウクライナ西部に隣接するモルドバ共和国の沿ドニエストルで軍事演習を行った。同地域をめぐっては、ロシアがクリミアの次に編入を狙っているとの懸念が高まっている。

    新年度の「モヤモヤ」はまだ晴れそうにない。

    伊賀大記 編集:山川薫

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