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ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨
2014年4月3日 / 13:27 / 4年前

ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨

[フランクフルト 3日 ロイター] -欧州中央銀行(ECB)は3日、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.25%に据え置いた。

4月3日、ECBは主要政策金利であるリファイナンス金利を0.25%に据え置いた。写真はドラギ総裁。フランクフルトで3月撮影(2014年 ロイター/Ralph Orlowski)

下限金利の中銀預金金利も0.0%に、上限金利の限界貸出金利も0.75%にそれぞれ据え置いた。

理事会後に開かれた記者会見でのドラギECB総裁の発言要旨は以下の通り。

<民間債の買い入れ、ABS市場再生の必要性>

どのような量的緩和(QE)がより効果的かとの問いをめぐっては、明らかに(理事会内で)異なる見解があり、今後数週間検討を続けていく。

大規模かつ金融安定へのリスクのない民間債券に関するQEの策定は容易ではない。そのため、ECBは、大規模な民間部門の資産が集約する資産担保証券(ABS)市場の構築が必要との見解を堅持している。

われわれの経済は銀行の動向に基づいており、危機前のように、ABS市場で銀行のローンを適切に評価し、適正な価格で取引することができれば、大規模な資産を集約させることが可能だろう。先ずはABS規制を見直し、多岐にわたる方策でこれを実現させていくことにコミットしている。

(金融危機時に、ABS規制が住宅ローン担保証券など単純なABSと複雑なABSを区分していなかったことを踏まえ)われわれはこうした点を見直し、他の金融当局との合意を見い出していく必要がある。実際、ECBはABS規制をめぐり、次回の国際通貨基金(IMF)会合で、英中銀と共同文書を提出する見通しだ。

<マイナス預金金利>

マイナス預金金利は、本日の議論で高い関心を集めた政策手段だった。中銀預金金利と限界貸出金利との差(コリドー)についても議論した。

<景気低迷>

私が持つ最大の不安が、ある程度現実のものとなっている。低迷長期化のことだ。われわれの基本シナリオ以上に長引く状態で、現時点でもかなり深刻だ。

<失業率>

失業率は安定化し、一部で若干の改善も確認されているが、依然として極めて高い水準にある。この状態が長引けば、構造的な失業となる可能性が高まり、標準的な政策措置で低下させることが一段と困難となるだろう。

<理事会の協議>

われわれは、利下げや中銀預金金利の引き下げ、固定金利・全額供給(オペ)の延長、QEについて協議した。広範かつ深い議論が交わされた。これはすでに読み上げた物価安定リスクとの戦いに関する理事会の総意、およびコミットメントに関する声明に裏付けられている。

<ユーロ圏でのQEプログラム設計>

米国では、量的緩和(QE)の影響がすべての資産価格において即時に表れ、タームプレミアムの影響も極めて直接的だった。なぜなら米経済は資本市場に基づいているからだ。

欧州経済は銀行融資の経路を基盤としており、プログラムはこの点を踏まえて注意深く設計する必要がある。

<QEを議論した理由>

低インフレの期間が長引けば、中長期のインフレ期待リスクが高まる。そういう事情から量的緩和(QE)を議論した。

<インフレの情報>

中期的な(インフレ)見通しが変わったかを判断するにはさらに情報が必要だ。

<デフレリスク高まっていない>

われわれの見通しに関し、デフレに対するリスクが高まっているとはみていない。

<ユーロ相場>

為替相場は物価の安定にとって非常に重要。地政学的リスクと為替相場の動向が及ぼし得る影響について細心の注意を払う。

これまでも述べてきたように、為替を念頭に政策を講じているわけではない。物価安定の中期的な評価において為替は重要性が増している。

<QEを含めた責務>

量的緩和(QE)を含め、責務の範囲内にあるすべての手段がこれには含まれる。実際に本日の理事会においても、QEに関して議論した。

<インフレのリスク>

理事会は、物価動向の見通しに対する上振れ・下振れリスクは限定的で、中期的にリスクは概ね均衡しているとみている。

<緩やかなインフレ率の上昇>

インフレ率はイースター(復活祭)が一因となり、4月に上昇が幾分加速する見通しだ。欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)は今後数カ月、前年比で低い伸びにとどまった後、2015年は緩やかに上昇し、2016年末までに2%付近の水準に達することを見込む。

<経済に対するリスク>

ユーロ圏の景気見通しをめぐるリスクは、引き続き下向きとなっている。世界的な金融市場と新興国市場の状況、および地政学リスクが、経済情勢にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。

<迅速に行動する用意>

状況を緊密に注視し、利用できるあらゆる手段を検討する。高度の金融緩和を維持し、必要に応じて迅速に行動を起こすことを固く決意している。

<追加緩和は可能>

われわれは追加的な金融政策の緩和を排除せず、ECBの金利が長期間にわたり現行水準かそれを下回る水準にとどまると予想していることを、あらためて強調する。

<インフレ期待>

ユーロ圏の中長期インフレ期待は引き続きしっかりと抑制されている。

<低インフレ長期化なら行動する用意>

低インフレが過度に長期化するリスクに効果的に対処するため、理事会は責務の範囲内で非標準的措置も活用する決意で一致している。

<景気回復>

われわれのこれまでの判断と一致し、ユーロ圏経済の緩やかな回復が進行している。

<インフレ>

最近の情報は、低インフレが長期化し、その後欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)のインフレ率が緩やかに上向くとの見方に一致している。

*内容を追加して再送します。

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