[ベイルート 27日 ロイター] - 格付け大手フィッチ・レーティングスは27日、レバノンは15日に行われた議会総選挙で明白な結果が得られなかったとして、デフォルト(債務不履行)からの脱却にはまだ厳しい道のりがあるとの認識を示した。
議会はいくつかの陣営に分かれ、イスラム教シーア派組織ヒズボラを中心とした政党連合が過半数割れとなり、国際通貨基金(IMF)などによる支援の前提条件である金融・経済改革の実施が遅れる可能性が高まっている。
フィッチはウェブサイトに掲載した報告書で「親ヒズボラ派の弱体化により、他の政党の発言力が増すだろう」と指摘。「しかし、IMFの前提条件の実施は依然として困難とわれわれは考えている。政権樹立は歴史的に長いプロセスとなっており、今回の選挙で明確な勝利陣営がなく、再び時間がかかることを示唆している」とした。
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