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コラム

コラム:投資家の望むメッセージ届けたLINE

[香港 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 無料通信アプリのLINE(ライン)3938.Tは、投資家が望む通りのメッセージを届けた。同社株は15日に東京証券取引所に上場し、株価は公開価格を大幅に上回った。14日に上場した米ニューヨーク証券取引所(NYSE)も、終値で公開価格を27%上回っている。同社はメッセージングを他のサービスと組み合わせる事業モデルを誇り、国内ではユーザー基盤を収益につなげることに成功している。これは同業大手、米「ワッツアップ」などと一線を画す強みであり、上場が人気を集めたのも無理はない。

 7月15日、無料通信アプリのLINE(ライン)は、投資家が望む通りのメッセージを届けた。写真は米ニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場を祝う幹部ら。14日撮影(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

期待値が低かったことも株価の高騰に手を貸した。2年前、LINEは100億ドル強での上場を望んでいた。同社の成長はその後減速。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱も、公開価格に対して慎重な見方を生じさせた。しかし結果的には日米ともに需要は旺盛。公開価格は、既に上方修正されていた予想レンジの上限に設定された。

LINEは収益源の多用化に成功してきた。同社の通話アプリはコンテンツや他のサービスの「入口」となり、6100万人に及ぶ日本の月間アクティブユーザーはゲームや漫画、音楽、職探し、レストランやタクシーの予約も可能だ。

昨年は売上高11億ドルの大半をモバイルゲームや「スタンプ」の販売で稼ぎ出した。広告収入も力強く伸びており、ジェフリーズのアナリストによると向こう3年間で3倍強に増える見通しだ。メッセージングと音声通話しか提供していないワッツアップとの違いはここにある。ワッツアップの利用者数は10億人を超えるが、親会社のフェイスブックFB.O自体、ユーザ基盤を収入につなげる手段を見出せずにいる。

もっとも、LINEにも課題は待ち受けている。成長が減速しているため、ユーザー1人当たりの売上高をさらに増やすとともに、国外市場でも国内同様の成功を収められることを示す必要がある。とはいえ目下のところ、抑制された期待と魅力的な事業モデルが物を言い、投資家をスタートラインに付けさせることができた。

●背景となるニュース

*東京証券取引所に15日上場したLINEは、公開価格を48%上回る4900円の初値を付けた。

*14日に上場したNYSEでは、終値が26.6%高の41.58ドルとなった。

*LINEは日米上場で総額12億7000万ドルを調達し、今年のハイテク企業の新規株式公開(IPO)として世界最大となった。

*韓国企業「ネイバー」035420.KSの子会社であるLINEは、公開価格の予想レンジを引き上げ、最終的にレンジ上限の3300円に設定した。関係筋によると、応募倍率は25倍近くに達した。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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