April 10, 2019 / 5:03 AM / 14 days ago

焦点:機械受注2期連続減へ、設備投資に危うさ 5G投資で挽回なるか

[東京 10日 ロイター] - 設備投資の先行指標となる機械受注は、2月民需(除く船舶・電力)が4カ月ぶりに増加したものの、その反発力は弱く、1─3月期が2期連続で前期比マイナスになる公算が大きい。中国需要減少に伴い企業が投資の延期など発注を見送っている可能性がうかがえる。通信業からの次世代通信5G投資が今後5年間で3兆円超との観測もあり、これが外需減速を補うのか、微妙な局面を迎えそうだ。

 4月10日、設備投資の先行指標となる機械受注は、2月民需(除く船舶・電力)が4カ月ぶりに増加したものの、その反発力は弱く、1─3月期が2期連続で前期比マイナスになる公算が大きい。写真は工場内で機械を操作する作業員。浦安市で2014年10月に撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

2月の機械受注(船舶・電力除く民需)は、4カ月ぶりに前月比プラスとなったものの、ロイターの事前予測を下回った。造船業からエンジンなどの大型受注が押し上げ要因で、それを差し引けば、基調は弱いとの見方が民間エコノミストの中では多い。

農林中金総合研究所の南武志・主席研究員は、機械受注の「調整色が強まっている」と予測。この先も厳しい情勢が続きそうだとし「機械受注はしばらく軟調に推移し、設備投資も頭打ち状態へと移行する」と展望している。

内閣府の試算では1─3月期が増加となるには、3月に前月比プラス11.3%を上回る必要があり、1─3月期の前期比増の達成は難しそうだ。昨年10─12月期の機械受注は、前期比3.2%比減少だったため、2期連続で受注減少となる公算は高そうだ。

機械受注の内訳をみると、設備投資に関連する工作機械が2月に前年比25%超の減少となり、産業機械も前年比減少が続く。5G関連投資が期待されるIT関連も、受注は総じて弱い。

海外からの受注は反発したとはいえ「外需の1─2月平均は前期平均を17.4%下回っており、1-3月期は2期ぶりに減少する可能性が高い」(SMBC日興証券・シニアエコノミスト、宮前耕也氏)との見通しが出ている。

一方、中国の打ち出した景気刺激策を背景に、中国の経済指標に回復の兆しが出てきている。3月製造業PMI(財新)は4カ月ぶりに50を上回り、市場では中国景気に底入れの動きが出てきたとの受け止め方が広がった。

さらに日銀短観の新年度設備投資計画が堅調で、政府内では中国経済減速による製造業の業況悪化が内需に波及しておらず、国内企業の人手不足に対応した投資が続くとみている。

しかし、省力化投資で展開されるロボットや人工知能といった先端IT投資を反映する情報通信機械や情報サービス業からの受注は、減少傾向にある。

他方、通信大手が5G投資を本格的に開始すれば、5年間で3兆円弱の設備投資規模になるとの報道もある。現在の通信業の年間投資額は約4200億円で、大幅に積み上がる可能性がある。

大和証券・チーフマーケットエコノミスト、岩下真理氏は、5G関連投資が設備投資動向の鍵を握るとみているが、いまだその動きが鈍く、本格化のタイミングは遅れる可能性が高いとみている。このため「日銀短観での投資計画も、今後下方修正の可能性がある状況に変わりはない」との見方を示す。

中川泉 編集:田巻一彦  

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