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マレーシア、欧州向けパーム油輸出停止も EU規制を批判

 1月12日、マレーシア政府は、欧州連合(EU)でパーム油の使用を減らすことを目的とした新規制が導入されたことを受け、生産国に協力強化を呼びかけた。写真はマレーシアのスランゴルにあるパーム油果実収集センターで昨年6月撮影(2023年 ロイター/Hasnoor Hussain )

[クアラルンプール 12日 ロイター] - マレーシアのファディラ副首相兼農園一次産業相は12日、欧州連合(EU)でパーム油の使用を減らすことを目的とした新規制が導入されたことを受け、EUへのパーム油の輸出を停止する可能性があると表明した。

EUでは先月、森林破壊リスクのあるカカオや大豆、パーム油などの商品を域内で販売することを防止する法律が成立した。企業がEU域内で対象商品を販売する際に、自社のサプライチェーン(供給網)が森林破壊に関与していないことを証明する必要がある。

これに対して、パーム油の主要生産国であるインドネシアとマレーシアからは抗議の声が上がった。

ファディラ氏はセミナーの合間に記者団に「EUの動きに対抗するために海外から専門家を招く必要があるなら、そうしなければならない」と述べた。

「EUがわれわれの輸出を難しくしているなら、欧州への輸出をやめて他国向けに力を入れるという選択肢もある」と言明した。

ファディラ氏はインドネシアとマレーシアが主導するパーム油生産国評議会(CPOPC)に対して、EUの新規制に反対し、EUと米国によるパーム油の持続可能性に関する「根拠のない主張」に対抗するため協力するよう呼びかけた。

セミナーで「今の状況は、各国の社会・経済的健全性に影響を与える政策問題について、われわれの立場と姿勢を伝える取り組みで一段と協調する必要があることを意味している」と語った。

駐マレーシアのEU大使はロイターに対し、マレーシアからのパーム油輸入は一切禁止しておらず、森林破壊に関する規制がマレーシアの輸出の障害になることはないと主張。マレーシアの懸念に対処するため、ファディラ氏と協議する意向を示した。

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