October 20, 2018 / 1:25 AM / in a month

アングル:米モール運営REIT、シアーズ破綻で「好機」到来

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国の主要モールやショッピングセンターを所有する不動産投資信託(REIT)にとっては、小売り大手シアーズ・ホールディングスSHLD.O破綻は、テナント入れ替えと賃料引き上げができる待ちに待った機会になった。

 10月15日、米国の主要モールやショッピングセンターを所有する不動産投資信託(REIT)にとっては、小売り大手シアーズ・ホールディングス破綻は、テナント入れ替えと賃料引き上げができる待ちに待った機会になった。写真はシアーズのショッピングカート。NY市で10日撮影(2018年 ロイター/Shannon Stapleton)

「シアーズ」や「Kマート」などのブランドを展開する同社は15日、連邦破産法第11条の適用を申請し、700店舗のうち142店を閉鎖する計画を表明した。

REITからすると、傘下のモールにあるシアーズの所有地を取得する費用は高くつき、新たな店を稼働させるには約1000万─1200万ドル、1平方フィート当たりで100ドル前後が必要になるかもしれない。

それでも大半のREIT株は15日に値上がりした。投資家はシアーズ破綻がもたらすプラス効果にもっぱら注目したからだ。

実際REITは長らく、シアーズ系の多くの店舗を厄介者扱いしており、破綻によってこれらを一掃できると前向きに考えている。20年余り前に契約して以来、非常に低く抑えられてきた賃料を引き上げられるという面もある。

モール運営REIT株は近年、ネット通販の攻勢に伴う実店舗衰退懸念や金利上昇による調達コスト増などを受け、下落傾向をたどってきた。とはいえ、最良のロケーションでは賃料が上がっており、シアーズのような破綻が起きれば、モール所有者は新しくもっと妙味のあるテナントを呼び込めるチャンスが生まれる。もっともREITが、破産手続き中に首尾良くシアーズの出店区画を取得できた場合の話になるのだが。

米州みずほのREITアナリスト、Haendel St. Juste氏は「REIT勢からは、あの区画を取り戻せるのは間違いなくうれしいと、いつも聞かされていた」と話した。

モール運営REIT最大手サイモン・プロパティ・グループ(SPG.N)は、傘下のモールにシアーズ系の店が計59店舗あるが、もし新規テナントに貸し出せば賃料を今の2倍ないし3倍にできるとみている。

キムコ・リアルティ(KIM.N)は15日付の声明で、ニューヨークのスタテン島にあるKマートを取り壊し、2020年に新テナントを入れて再開すれば、賃料は727%も跳ね上がると予想した。

キムコの投資家向け広報(IR)と戦略を担当するDavid Bujnicki氏はシアーズ破綻に関するインタビューで「驚きはないものの、非常に時間がかかったことには不満がある」と述べた。

サイモン・プロパティやマセリッチ(MAC.N)などは、シアーズの区画所有権と賃借権を手に入れ、破産法の対象資産にならないようにする努力を重ねてきた、と話すのはセンタースクエア・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、エリック・ロスマン氏だ。

同氏によると、REIT側は所有モールの価値を大きく高められるシアーズの破綻を待ち望んでおり、一部の案件では費用負担が大きくなったとしても、それはオーナーの責務の一環にすぎないという。

マセリッチの場合、ニューヨーク州ブルックリンのキングス・プラザにあるシアーズ出店区画の再開発には不動産購入代金を含めて1億ドルが必要になる。ただ現在出店している4つの店の業績は好調で、さらに再開発は「様相を一変させる」と期待している。

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