January 22, 2015 / 3:42 PM / 3 years ago

訂正:ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨

[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は22日、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.05%に据え置いた。ドラギ総裁は理事会後の会見で量的緩和(QE)プログラムの決定を発表した。総裁の発言要旨は以下の通り。

<ギリシャ国債買い入れ>

ギリシャに対する特別なルールはない。どの加盟国にも基本的に適用されるルールがあるだけだ。

ギリシャ国債の買い入れが実施可能になるための条件がいくつかある。継続されなければならない免除措置、ある種のプログラムは必要だ。33%の発行体上限もある。これらは例外的なルールではなく、以前から存在していたものだ。

<スイス中銀のフラン上限撤廃決定>

他中銀の決定についてコメントしない。

<バブル発生リスク>

現段階でバブルは確認していない。一部地域の特定の市場で価格が急上昇している可能性はあっても、バブル時に見られるようなレバレッジや銀行融資の急拡大などは起きていない。

しかしながら、われわれは警戒している。特定地域におけるバブルであれば、金融政策よりも、その地域に応じたマクロプルデンシャル措置をもって対応すべきだ。

<政府と欧州委の役割>

政府の行動が必要だ。欧州委員会からも財政政策の監視、また投資計画の実行の両面で行動が求められる。早急に実施される必要がある。スピードは絶対不可欠だ。

<多数が即時量的緩和を支持>

理事会は、資産買い入れプログラムが法的な意味で真の金融政策手段と表明することで全会一致した。このことは重要だ。と言うのも、(資産買い入れが)金融政策の手段で、適切な状況で活用しつつ、われわれが持つ選択肢の一部との原則が確立するからだ。

また、採決しなくても良いほど大多数が即時発動の必要性を支持した(訂正)。即時発動が必要との意見が大勢を占めたと言える。ただし当然ながら異なる意見もあった。結局、リスク共有が20%、80%は共有しないとすることで考えがまとまった。

<量的緩和の成果>

今日決定された措置は、効果的だと信じている。インフレ、および中期インフレを押し上げるか、もしくは債券を現金に基本的に置き換えるリバランス効果をもたらす。このため、銀行はそうした時点で民間部門、家計、企業に融資を実施するインセンティブが高まる。

そうなると、インフレ期待に対する伝達効果が表れる。これはまた1つの重要な伝達経路となる。

<財政ファイナンスを否定>

今回のプログラムについて、各国が財政を拡大させる動機付けと考えるなら、大きな間違いだ。財政ファイナンスをまったく意図していないことは明らかだ。財政ファイナンスにならないようプログラムを設計したというのが真相だ。

<リスク共有>

今回のプログラムは規模が極めて大きい。リスク共有の原則を維持したかった。そのため20%の割合を保持した。

一方で、今後の動向次第で財政に意図せぬ結果が及ぶと懸念する多くの参加国の懸念を和らげるような決定をしたかった。

こうしたリスクに対応するため、無制限債券買い入れ策(OMT:アウトライト・マネタリー・トランザクションズ)を稼動させる用意がある。

<理事会は唯一の決定機関>

リスク共有問題が、本日の金融政策決定でほぼ最も重要な事柄となった。このことに驚いた。

中銀にとり、最も優先すべきは金融政策が効果を発揮することで、政策効果に偏見を持たず、これらが意味することを考慮することだ。

様式や数量、諸規則、各種の制約は、ここフランクフルトで決められてきた。従って理事会が唯一の決定機関で、決定でユーロ圏全体の通貨・金融状況に影響が及ぶ。

<債券買い入れの制限>

2つの制限を設けた。ECBは銘柄あたり25%以上の買い入れ、および発行体の抱える債務の33%以上の買い入れは行わない。銘柄あたり25%の買い入れ制限は、債権者を平等に扱う「パリパス」条項に基づいているとECBが言明するうえでの根拠となる。

<損失の分担>

発生し得るコストの分担に関し、欧州機関の債券買い入れ(追加資産買い入れの12%を占め、加盟各国の中銀が買い入れを実施)については損失分担の対象となり、各国中銀が買い入れる残りについては対象としないことをECB理事会は決定した。

これは、今回発表した資産買い入れプログラム全体の20%が、損失リスクの分担の対象になることを意味する。

<原油価格の影響>

このところの原油安で、景気回復が勢いを増す基盤が強化された。原油価格の下落は、家計の実質可処分所得や企業収益を下支えするだろう。

<需要と失業>

われわれの金融政策や、金融情勢の継続的な改善、財政再建・構造改革の進展も、内需を一段と下支えするだろう。さらに輸出への需要は、世界経済の恩恵を受けるとみられる。ただ、高水準の失業や相当規模の未活用能力、公的・民間部門で必要なバランスシート調整が、引き続きユーロ圏回復の重しとなるだろう。

<的を絞った長期資金供給オペ(TLTRO)の金利変更>

残る6回のTLTROについて、価格条件を変更することを決定した。適用金利は各オペ実施時のユーロシステムの主要リファイナンシング・オペ(MRO)金利と同水準となる。当初2回のTLTROで適用されたMRO金利への10ベーシスポイント(bp)上乗せが廃止される。

<インフレ>

欧州連合(EU)基準消費者物価指数(HICP)は向こう数カ月間、前年比で引き続き極めて低い伸びかマイナスとなる見込みで、最近の原油価格の急激な落ち込みを考慮しつつ、向こう数カ月間で大幅な修正がないとすれば、当該の低インフレは短期的に避けられない。

金融政策対応に伴い、需要は回復すると期待しており、原油価格が今後段階的に値上がりすれば、インフレ率も2015年と16年に段階的に伸びていくと予想される。

<今回の決定の理由>

この日行った追加的な資産買い入れに関する政策決定は、以下に挙げる2点の望ましくない動向に対処するために打ち出された。

第1に、インフレダイナミクスが、予想よりも弱い状態が続いている。第2に、昨年6月から9月までに実施された金融政策措置は金融市場における価格に実体のある改善をもたらしたが、これは量的な結果を裏付けるものではなかった。

その結果、金融緩和の規模は、低インフレが長過ぎる期間にわたり継続するリスクの高まりに対し、適切に対処するには十分ではなかった。

<QEプログラム>

(理事会)は既存の資産担保証券(ABS)とカバードボンドの買い入れプログラムを含む拡大された資産買い入れプログラムを開始することを決定した。

拡大プログラムの下では、公的および民間部門証券の購入は月額600億ユーロとなる。2016年9月末まで実施する予定で、いかなる場合でもインフレ率の道筋が持続的に調整され、2%をわずかに下回る水準とするわれわれの中期的なインフレ目標と整合性があると確認できるまで実施する。

<多数が即時量的緩和を支持>の部分で「採決しなくても良いほど大規模に発動する必要があるとの認識を大多数が持った」を「採決しなくても良いほど大多数が即時発動の必要性を支持した」に訂正します

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