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米大統領選接戦でも日経平均は2万4000円回復:識者はこうみる

[東京 5日 ロイター] - 日経平均は、1月22日以来となる2万4000円台回復となった。時間外取引で米株先物が堅調に推移していることも追い風となった。市場では「混乱が続くと想定されながらも、結果とは別に米大統領選挙という大イベントを通過したという事実から、上ぶたが外れた格好となっている。金余り相場が一気に表面化したとも言えそうだ」(国内証券)との声も聞かれた。

11月5日、日経平均は、1月22日以来となる2万4000円台回復となった。時間外取引で米株先物が堅調に推移していることも追い風となった。都内の株価ボード前で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 市場関係者の見方は以下の通り。

●米議会の「ねじれ」に安心感、増税回避期待

<東海東京調査センター シニアエクイティマーケットアナリスト 仙石誠氏>

米大統領選挙の結果はまだ出ていないものの、マーケットではリスクオンムードが強まっている。当初、マーケットでは民主党候補のバイデン氏が大統領に就任することに加え、上下両院で民主党が過半数を獲得する「トリプル・ブルー」を想定していたが、民主党が上院で過半数の議席を獲得するのが難しくなった今、皮肉にも安心感が広がっているようだ。

民主党の政策全てがマーケットにとってポジティブなわけではない。大規模な追加経済対策については期待されているものの、増税や大手IT企業に対する規制強化の影響を懸念する投資家は少なくない。ところが、米議会が「ねじれ」ることによって、与党は野党にも配慮した政策を考えざるを得ない。「トリプル・ブルー」にならないことによって、不安視していた政策の部分を巡り、共和党が「盾」になってくれるのではないか、という期待が働いているのだろう。

日経平均が2万4000円を回復したことはそこまでサプライズではない。マーケットはこれまで大統領選後の株価暴落を過剰に警戒していた。米大統領選の長期化は依然として懸念材料ではあるが、ある程度結果が見えてきた今は、比較的リスクを取りやすい。加えて、国内では堅調な業績をする企業が相次いでおり、株高が起きやすい地合いに突入した。このまま年末ラリーが期待できるだろう。

●米大統領選接戦で増税懸念後退、今後は様子見も

<三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト 市川雅浩氏>

日経平均が2万4000円を回復したのは、前日の米株上昇につられた反応だろう。これまではバイデン候補圧勝の見方が市場では多かったが、米大統領選の開票速報が伝えられると、実際は大接戦だった。バイデン候補が公約としている増税への懸念が後退したという声が市場では多く、米株上昇につながったのではないか。

米大統領選については、選挙結果がすぐに出ないことやトランプ大統領が一方的に勝利宣言をすることなどはマーケットにとっては想定内で、それ自体にサプライズはなかった。

今後の開票次第ではどちらが当選するか分からず、状況を見守るような様子見姿勢が強まる可能性が高い。日経平均は、今後さらに上値を追うような展開にはなりにくいだろう。

●投資家心理が改善 あすのトヨタ決算に注目

<野村証券 エクイティ・マーケットストラテジスト 澤田麻希氏>

米大統領選挙は最終的な結着に時間を要する可能性が出てきたものの、いわゆるトリプルブルーとならないことで大型企業増税の懸念が後退した。混乱が長引く懸念もあるため、過度な楽観は禁物だが、トランプ氏、バイデン氏のいずれが勝っても、金融緩和、コロナ禍の景気対策は継続するとみられ、投資家心理が改善している。

そうした中で、日本株は好決算銘柄に関心が集まっている。特に、「巣ごもり」関連の好調が目立ち、きょうは前日に好決算を発表したニチレイ2871.Tなど食品株が物色された。引き続き決算動向が株価に影響を及ぼすとみられるが、その意味で、あす発表されるトヨタ自動車7203.Tの決算が注目されそうだ。

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