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UPDATE1: 米JPモルガン<JPM.N>の巨額損失に「ロンドンのクジラ」関与、CEO認める

 [ニューヨーク/ロンドン 11日 ロイター] 米銀大手JPモルガン・チェースJPM.Nが、ヘッジ戦略の失敗により少なくとも20億ドルの損失を出したことについて、ダイモン最高経営責任者(CEO)は、「ロンドンのクジラ」と呼ばれるトレーダーが関与していることを認めた。 

 このトレーダーはロンドン拠点に勤務するブルーノ・イクシル氏で、同氏の取引をめぐって米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が前月報じていた。 

 JPモルガンは英金融サービス機構(FSA)に情報開示を行っているが、関係者によると、情報開示は規制に基づいて行われており、現時点で当局が何らかの行動に踏み切る気配はみられていない。 

 イクシル氏はフランス人で、1991年に工学・技術系教育機関のエコール・サントラル・パリを卒業。市場では大規模な取引ポジション保有で知られている。 

 関係筋によると、同氏は巨額損失を出したチーフ・インベストメント・オフィスのクレジットデスクを率いていた。 

 同氏からのコメントは得られていない。

 イクシル氏の元同僚によると、同氏、および同氏が率いるチームは自己勘定取引には関与していない。また、このチームの業務内容についてはJPモルガンの経営トップが把握しているという。 

 元同僚は「チーフ・インベストメント・オフィスは、自己勘定取引は行っていない。JPモルガンのバランスシートのリスク均衡化を目的に、投資、取引、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などでポジションを取っている」と述べた。 

 そのうえで、「情報は経営トップからもたらされる。イクシル氏レベルのメンバーが全体像を知らされていたとは、到底考えられない」と述べた。 

 チーフ・インベストメント・オフィスは、ドルー最高投資責任者(CIO)が統括している。 

 チーフ・インベストメント・オフィスに勤務した経験のある人物によると、イクシル氏は同オフィスにそれまでにはなかったクレジットデスクを率いるために同オフィスに異動した。 

 この人物は、同デスクはその後、経営陣が厳しく管理するクレジットポジションを数年間で大きく積み上げ、今回明らかになった損失はこうした取引の失敗によるものとの見方を示している。 

 関係者によると、チーフ・インベストメント・オフィスの規模は過去5年間に急速に拡大。現在はコモディティ(商品)以外の幅広い金融商品の取引を制限なく行う権限を与えられているという。 

 クレジット市場のトレーダーによると、JPモルガンのチーフ・インベストメント・オフィスに相当する部門は、他の銀行にも存在する。フランスの大手行をはじめ、米シティグループC.N、ドイツ銀行DBKGn.DE、スイスのUBSUBSN.VXも類似の方法でリスクをヘッジしているとみられている。 

 11日の米株式市場で、JPモルガンの株価は前日終値比9.5%安で寄付いた。正午過ぎの時点では約7.5%安で推移している。シティグループなど他の銀行株も下落している。 

 JPモルガンの巨額損失が明らかになったことで、規制当局による監査が厳しくなるなど、銀行業界にとりマイナス影響が拡大する恐れもある。

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